2011年6月14日火曜日

ソーシャル・リスクマネジメント学会(2)

ソーシャル・リスクマネジメント学会での発表はリスクマネジメントの研究を行っている弊社にとっても参考になる事が多い。これは5月15日に行なわれた学会の報告(2)である。

「東日本大震災とリスクマネジメント」(竹本恒雄氏 富士火災)では、今回の大津波および原発事故についての詳細な報告とそれに関係した企業の被災状況の話であった。

被災企業の回復は3ヶ月以内でないと、必ず海外に生産基地を取られる(そしてまず戻ってこない)と懸念しているが、まだ不十分とはいえ現時点で「ルネサスエレクトロニクス」の復旧も含め全般的に戻ってきた。本当によくがんばったなと思う。生産能力は戻りつつあるが、しかし生産量(発注)は大きく落ち込んだままだ。これはサプライチェーンの問題でまだボトルネックがあるためだ。

「京都的経営とリスクマネジメント」(井上喬氏 アール・エム・アイ)は、今回の大震災とはまったく関係の無いテーマであったが、多くの参加者の注目を集めた。京都の電気関連会社の起業と今後についての話は短時間であったが密度の濃いものであった。尚詳細については、別途公開されることが期待されている。

次回は、平成23年12月11日(日)修文大学(愛知県一宮市)で開催される。テーマは「地震災害とソーシャルリスクマネジメント」の予定である。

(株)アール・エム・アイ
       江嵜 為丸
esaki@rmicon.co.jp