2010年12月22日水曜日

現場を変革する手法

12月に「受注の伸び悩む中、現場をどう変革するか」というテーマで研修会を開催した。
目的は管理手法の会得により管理レベルの向上とコスト競争力を強化するにある。
実際には参加者に自社に「実務的な手法と知識」を持ち返って活用してもらうことにある。
なにせ、現状では中国や東南アジア諸国など海外のレベルが急速に上っていることの認識を
実感し、競争に負けないよう頑張るしかないのだ。

内容は①自己紹介②自社のQCD体制の自己評価③整理整頓の意味(2S3定)
   ④5なぜ⑤ムダ作業を見抜く⑥工場管理の基本と課題など。
   すべてをチーム演習で実施した。

最初は静かに始まったが、実践が進むにつれ討議が活発化し熱気で会場がむんむんしてきた。
アンケートによれば、色々と得たものは違うが、平均点以上のご評価を受けた。

論語に「子曰く、学びて思わざれば則ち罔(くら)し。思いて学ばざれば則ち殆(あや)うし。」
(学んでも考えないと物事ははっきりしない。考えても学ばないと独断に落ちって危険)
とあるが、研修に参加された人たちが、学ばれた何かを仕事の中に考えて活かして頂ければ
この研修会の価値はあったといえるだろう。

次回は内容を分けてさらに深掘りしたシリーズ物も考えたいと思っている。

                       アール・エム・アイ 江嵜 為丸

前向きな愚痴

こんにちは。RMI田邉です。

忙しくってそれどころじゃない、上司の理解がなくて進まない、
メンバーが動いてくれない。
組織内ではこんな声がたくさんあると思います。
タイムマネジメント、上司を動かす教科書等々、
巷には問題解決のための参考本がいっぱいです。
これ!というものがないのは、
どの手法もなかなか効き目があらわれないからなのかもしれません。

先日「(現状を)何とかしたいので、
これからどうすればいいのか一緒の考えてほしい。」とのご依頼のもと、
メンバー4人で今後のことを話し合うことにしました。

「今後のこと」といいながら、実際は現状の愚痴が
どんどん出てきます。もう止まらない。
止まらない愚痴を聞いているうちに、
みんな同じ現象について愚痴をいっていると気づきました。

「4人がいろいろ試しても変わらないのだから、
これは解決できないことやよ。あるを前提ですすめよう。」
をきっかけに、話し合いはとても前向きなものになりました。

解決したいけど、何とかしたいけど、
どうにもならないことがあったとき愚痴がでてしまします。
本当にどうにもならないのだったら、どうにかしようとしないで
あることを前提に、どうするかを考えることが大切なようです。

2010年12月13日月曜日

ISO(JISQ)31000 リスクマネジメントー原則及び指針ー

こんにちは。RMI田邉です。

昨年11月に発行されたISO31000の翻訳規格JISQ31000が
今年9月に発行されています。
2011年1月号のアイソスで特集が組まれていて、
JISQ31000の活用方法がわかりやすく説明されています。

この規格の興味深いところは、リスクマネジメントの導入が
組織のミッションや経営方針との関連づけからスタートすることと、
リスクを目的に対する不確かさの影響
(影響とは期待されることから好ましい方向及び/
又は好ましくない方向に乖離することをいう。)と定義しているところです。

リスクマネジメントといえば、好ましくない状況回避のため、
リスク分析・特定から対応を定め運用していくと考えがちですが、
複雑な環境下での組織運営に役立つリスクマネジメントには、
組織目的との整合性とリスクを好ましくないものだけとしない視点が重要になるようです。

この新しい概念を取り入れた31000を活用することで
組織は「目的達成の可能性を増加させる。」ことができるようです

規格の閲覧は日本工業標準調査会で可能です。
http://www.jisc.go.jp/app/JPS/JPSO0020.html

2010年12月8日水曜日

コミュニケーションが生まれる時

こんにちは。RMI田邉です。

安藤忠雄さんが、「不便がコミュニケーションを生む」と言われていました。
「FAXやメールを使うんやったら、直接相手に会ったほうがいい。」
共同作業は直接会うことが大切であると力説されていました。

打ち合わせや資料のやり取りをメールですることは、
とても便利で効率的なように思います。
私もメールを便利に活用していますが、私の「便利で効率的なやり取り」からは
「何か生まれた」ということはなかったことに気付きました。
その代り、会って話しているうちに「こうすればいいんじゃないの!」
となることが多いことにも気づきました。

世の中に便利で効率的なコミュニケーションツールがたくさんありますが、
私は会って話す方が何かを生む環境を作りやすいということなのでしょう。

以前、会社に喫煙ルームがなくなったとたんに人事情報が入ってこなくなった
という話を聞いたことがあります。
「タバコを吸う場所に集まってくるときには、役職や部門を超えた
コミュニケーションが生まれていたことに無くなって初めて気づいた。」
と言われていたことが印象的でした。

今のオフィスは、意識的に人が集まる場所を作っているようです。
それは会議室などの業務をする目的の場所ではなく、
コーヒースペースを通路に設置するなど、自然に人と人が直接会える空間づくりだそうです。
目的のあるなしにかかわらず直接会って話すことは、とても貴重な時間なのだと思います。

2010年12月7日火曜日

JISQ9004:2010が発行された

JISQ9004:2010が発行された。付属書などを入れて約60ページほどの大作である。
組織の持続的な成功のための運営管理ー品質マネジメントアプローチとある。

ある会社が有料の解説セミナーを開催されたのでくわしく勉強することと説明の方法を学ぶため参加した。

1. 組織の実績(利益)の継続的改善と成功を目指している。
2.利害関係者と社会、環境とのバランスの考えが入ってきた。
3.基本にISO9001の8原則がそのまま入っている。
4.指針であり認証ではない。
5.組織の管理者のテキストとして有効。
6.自己評価ツールが付属書Aに入っている。 など解説を受けた。

品質に、企業の社会的責任(CSR)を含め、色々なことを詰め込んだ感じだ。顧客重視だけから利害関係者全体へと関心が広がっており、何を優先するのかは企業に任されることになる。
この通りできれば、企業は永続するということなのだが実際に実行はなかなか難しいというのが私の実感だ。
老舗はこの通り実施してきたのだろうか?もっと簡単なことを大事にしてきたのではないか?

しかし、部分的に応用できるところはある、例えば付属書A自己評価などは面白そうだ。
テキストとしても応用価値はある。一度原文をお読みになり、関連してISO26001などを読まれたらどうかと思う。


                                  アール・エム・アイ  江嵜

2010年12月1日水曜日

JISQ15001 プライバシーマーク

こんにちは。RMI田邉です。

JIPDECによるプライバシーマーク付与事業者向け研修会が
10月から全国7か所で開催されています。
ガイドラインの第2版が発行されたり(http://privacymark.jp/news/2010/0917/index.html)
ロゴマークの登録番号などの表示方法が変わるなど、
登録事業者一万件を超えたプライバシーマーク制度に、いろいろな動きがあるようです。

認定支援や維持管理のお手伝いをする私達にとっては、先日発行された
「個人情報保護マネジメントシステム実施のためのガイドライン」が気になるところです。
書籍チラシによると”「審査の着眼点」を掲載”しているらしく、
JIPDEC審査員さんは”審査基準を掲載している”と言われていますので、
これは活用しなければと思っています。

企業の管理責任者、事務局の方には、日々の運用もさることながら
教育訓練と内部監査の実施が、大変なのではないでしょうか?
(2年に1回の審査なので、内部監査はついつい忘れてしまうのですよね。)

教育訓練の資料として私がよく紹介するのは、経済産業省(METI)のHPにある
「個人情報保護法の解説ビデオ」です。↓
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/privacy/
(このページには経産省のガイドラインなどたくさんの情報が載っています。
ビデオデータは一番最後です。)

その他に中小企業庁関連の(財)ハイパーネットワーク社会研究所のHPでも
情報モラルの啓蒙ビデオを見ることができます。
http://www.hyper.or.jp/staticpages/index.php/moral/#contents
http://www.hyper.or.jp/moralvideo/video2/
http://www.hyper.or.jp/moralvideo/video1/

情報漏えいの原因は「ついうっかり」も含む人為的ミスが一番多いという現実があります。
取り扱う情報を大切にする気持ちを忘れないように、
日々の教育で啓蒙し続けることが大切なのだと思います。
プライバシーマーク認定に取り組むことが、「情報漏えいをしないさせない組織づくり」
のいいきっかけになれば、日頃のつらい運用管理も少しは報われるのではないかと期待します。