2012年12月25日火曜日

植木屋さんに教えられる


我が家の小さい庭にある木蓮(紅白2本)と月桂樹などが伸びてきて、手に負えなくなってきたので、昨年から植木屋さんに来てもらうことにしている。
今までは自分で、家族の手伝いを頼りに切ってきたが、成長に追いつかなくなってきて、それも出来なくなった。

昨年から、来てもらっているのは、まだ若い(個人で営業している)植木屋さんである。

最初、すこし枝を切ってから、木をじっと見つめているので(それも10分以上も)
木の形を格好よく整えて欲しいのと、全体にもっと小さくしてほしい(今は高さ5~6m位まで伸びてしまっている)と注文をつけた。しかし、主となる幹と脇役的な枝とをきちんとしてほしいと言っても、なかなか動いてくれない。

彼がしばらくしてポツリと曰く、
「それも、宜しいのですが、あまり小さく切ると、木が傷んで枯れる。来年木蓮の花も咲かなくなる、好ましくは、だんだんと命を木の内部に貯めながら、全体に小さくしていくにはどうしたらいいのかと考えて(木と相談して)いる」のだと。

正直、感心した、後はお任せである。しばらくして「木との相談」が出来たのだろう、後は休むことなく仕事に入っていった。

もう大分前になるが、別の植木屋さん2人に任せたところ大きく刈り込まれ、次の年には何本かが枯れてしまったことがあった。
木を刈り込んで綺麗にしていくことは実際にはとても難しいのである。

   リスクマネジメントを研究する会社   ㈱アール・エム・アイ  江嵜 為丸

2012年12月17日月曜日

稲むらの火2(ソーシャル・リスク・マネジメント学会報告)


「稲むらの火」の話は安政の大津波のときのことであり、今からざっと160年前のことである。
今回の東日本大震災時の大津波やその前の明治の大津波でも、このような人の心をうってやまない話が多くあると思われるので、今後の事故防止(ソフトリスクコントロール対策)のいい例としてきちんと整理し、後世に伝えていかないといけない。
11月17日のソーシャル・リスクマネジメント学会で紹介された事例(関西大学 林准教授)報告があったので一部であるがご紹介したい。
まずは、東日本大震災の時、津波に襲われた岩手県釜石市立鵜住居小学校と宮城県石巻市立大川小学校の余りにも極端な比較であった。

前者は、学校にいた児童・生徒教職員約570名が全員無事であって、「釜石の奇跡」といわれ、それに反して後者は、児童の死亡・行方不明74人(108人中)、教職員の死亡・行方不明10名(11人中)という犠牲者を出し「大川小の悲劇」といわれている。

前者では、津波の襲来が見えたので全員でとにかく高台に避難した。
後者ではマニュアルどおり校庭に集合し、対応を検討していたが、津波が実際に見えなかったため避難が遅れ、またあわてて山に登ろうしたが雪で滑って登れなかったという。突き詰めれば津波が来たらとにかく急いで高い所に逃げるという原則が徹底されていたかどうかの差ということになる。

もう一つの事例は、2004年12月26日のスマトラ島沖地震・大津波の時に、プーケット島に遊びに来ていた、イギリス人少女ティリーちゃんの話。
津波が来る!と両親に伝え、海岸に遊んでいた人々をホテルに避難させ多くの命を救ったという。
彼女は海水が退くと10分後には津波が来ることを学校の防災教育で学んでいたので、その時すぐに対応することができたという。
イギリスでは、2002年にリスク教育を選択科目から必須科目(義務教育)に切り替えていた。

これは逸話である。
2005.1月、スマトラ島沖地震・大津波を受け、ジャカルタで東南アジア諸国連合緊急首脳会議が開かれた席上、シンガポールのリー・シェンロン首相が小泉純一郎首相(当時)に、「日本では小学校教科書に「稲むらの火」という話があって、子供の時から津波対策を教えているというが事実か?」と尋ねた。しかし、小泉氏は戦後世代なので、この話を知らなかった。東京の文部科学省に照会したが、誰も知らなかったという。(佐々淳行「ほんとに彼らが日本を滅ぼすp161)

私も学校で教えられた記憶は無い。おそらく日本人の大多数が、この状態に今もあるのだと思うと恐ろしい気がする。(2011年から再度教科書に取り入れられたそうだが。)
                          ㈱アール・エム・アイ   江嵜 為丸

「稲むらの火」(ソフトリスクコントロールの必要性)

あまり知られていないが、11月5日は津波防災の日だそうだ。
これは、安政時代の南海大地震(1854.11.5)を忘れないようにと定められた。

昔は、このときのことを「稲むらの火」という話として小学校5年2学期の教科書で教えていた。(昭和12年から昭和22年まで)

しかし、その後学校でも教えなくなってしまったのはなぜだろうか。その結果、おそらく大部分の日本人は教育されていないはずだ。(調べてみたら、2011年より再び小学校の教科書に掲載されている由。東日本大震災の反省からであろうか。)

これは、和歌山県岩佐の醤油屋の創業者であった濱口儀兵衛氏が、津波来襲の恐怖に、逃げ道を失った人々のために束ねてあった自らの稲に火をかけて安全避難路を確保した話がモデルになっている。(これは史実である)

教科書では、中川常蔵氏とラフカディオ・ハーンの感動的な名文が尊重され、すこし異なる美談として書かれている。

村の高台に住む庄屋の五兵衛は、地震の揺れを感じたあと、海水が沖合いへ退いていくのを見て津波の来襲に気づく。祭の準備に心奪われている村人たちに危険をしらせるため、五兵衛は自分の田にある刈り取ったばかりの稲の束(稲むら)にたいまつで火をつけた。火事とみて消火のために高台に集まった村人たちの眼下で津波が猛威を振るう。五兵衛の機転と犠牲的精神によって村人たちはみな津波から守られた。(ウイキぺディアより引用)

東日本大震災から1年半余が経ち、次第に日本人の心の中からそのときの記憶が薄れ始めている。
今必要な、そして出来ることは、地震津波対策として、ソフト面での対策の強化である。
ハード面(防災設備強化など)だけでは災害を防ぎきることは難しいことが今回痛切に分かったのだ。

具体的には、小学校中学校といった子供たちに、防災、避難、助け合いなどをきちんと教えていくことである。(できれば戦後世代の大人たちにも)

今回の震災でも、他人を捨てて自分だけ逃げることが出来ず、結果として自分の命も失った人々の多くあったことが知られている。緊急時に逃げにくい人々(高齢者や病床の人など)をどうするかを含め、よく話し合い、まずは自助努力で自分を助ける仕組みの必要性を教えていくことであろう。こういうワークがソフトリスクコントロールということである。

(これらのお話は、11月17日ソーシャル・リスクマネジメント学会の報告を兼ね、専修大学上田先生、学会理事長戸出先生から報告された内容をベースに作成しました)
                          ㈱アール・エム・アイ  江嵜 為丸

2012年12月12日水曜日

チームワーク

One for all,All for One. 
この言葉は、ラグビースピリットを表す言葉としてよく知られている。
(元々はアレクサンドル・デュマの名作「三銃士」に由来するという。)

ラグビーでは楕円型ボールを扱うので、落ちたボールはどちらに跳ねるのか分からないから面白い。上記の言葉はこのフォローに全員が無駄なく動いている状況を言うと私は思っている。
何のためかというと、チームの勝利のためである。All for OneのOneは個人のためというより一つの目的(すなわち勝利)という方がわかりやすい。(平尾誠二氏(元全日本監督)も同じことを言われていることを最近知った。)

勝利のためには、全員がボールのある状況を判断し、変化に対応出来るように集中していることが必要である。その為に、まずは全員がプロにならなければならない。

試合は、刻々とかつ激しく変化するため、なかなかフォローができないが、しかしその中で勝利のために自分が今何をするべき立場にあるのかを考え、指揮者の下(作戦や計画の下)、言われなくても実行していくことがプロの役目である。そんなチームは強い。

「自分だけ何とかよければ良い」という気持ちが強くなってくると、スタンドプレーが生まれ、他人に責任を転嫁していくことがまかり通るようになり、チームは敗北する。

企業のチームワークはこれと似た所がある。
個人技にたよる組織とチームが協力しあう組織とでは長期戦では後者が勝利する。
総合力を発揮せよ、協力して頑張れ、いつも言われるのだが、なぜか今一になってしまうことが多いのは何故か?組織に勝つことへの執念が衰えるときそれはより明瞭になる。

スポーツの世界にはまず「想定外」の出来事はない。
企業においても、裏分析をすすめているならば、「想定外」は起こりえない。
「想定外」を想定していくのが裏分析だからである。そのような組織にしていくのは、社員一人一人の自覚と決意以外にはない。

ところが、悲しいかな、人間は、いくつになっても、過ちや、ねたみや、嫉妬や、怒りから脱することができない。出家して深山渓谷に分け入って滝に打たれ、荒行をしても困難だというのが仏教の教えである。

「報連相(ほうれんそう)」という言葉がよく言われる。
「報連相」は根底から改善の出来ない人々からなる組織のために先人が考えだした経験的知恵だと思う。うまく活用していただきたい。

                       ㈱アール・エム・アイ    江嵜 為丸                    

2012年11月13日火曜日

ハインリッヒの法則


皆様(特に、生産現場の方)はハインリッヒの法則をよく御存知だと思います。

  1件の重大事故の陰には、29件の軽事故があり、さらにその陰には300件の赤チン災害(ヒヤリハット)があるというもの。(関連した研究には、バードの法則、タイ・ピアソンの結果などがある)

 私が合繊製造会社の製造現場で働いていた時、労働安全の先生が来られ、初めてこの法則を教えて頂いた。当時小さな事故が多かったのでそれを減少することで中程度、さらには大きな事故を防ぐことが出来ると教えられ、「赤チン災害の撲滅」というスローガンを掲げて活動しました。若い人は赤チンといっても死語になっているかも知れませんが、私の世代では、ちょっとした怪我には赤チンをぬったものです。今はヒヤリハットといわれているようです。

 ところが、最近になって、このヒヤリハット数が見かけ?減少しているにも関わらず、重大事故が起きるということがあって、一体どうしてだろうと考えてしまいました。
 そして、気づいたことがあります。その一つはヒヤリハット活動のマニュアル化が行き過ぎてすこし形骸化しているのではないかということ。もう一つは、大きな事故は、小さい事故が重なったときに起きると私は考えていますが、そういう考え方への対応がなされていないのではないかということ。

 ヒヤリハット活動がマニュアル的にされることは有用ですが、ともすればそれだけで十分という気持ちになり、結果として事故に関する感性が衰え、危険を見落としていく恐れがあります。

 乱暴なことを言えば、いくらヒヤリハットが多くても、無関係な状況にあれば、大きな事故にはならないでしょう。大事なことは、ヒヤリハット的な事象の発生に根本的な問題が内在していないか、またこれらが悪い方に重なることはないか(事故が発生するとすればどんな時なのか)を考えるほうだと思います。

 そして、そこに発生したヒヤリハット(小事故やトラブル、他社事例なも)を入れていくと、まだ幸いにも起こらずにすんでいる事故(将来起こるかもしれない潜在的な事故)を推測できる可能性があると考えます。

          リスクマネジメントを研究する ㈱アール・エム・アイ  江嵜為丸

2012年11月6日火曜日

効果的な学習法を考える


  色々な研修会や講演会がありますが、正直言って一番利益を受けるのは、参加者というより、講演者だとおもいます。話をしていると、脳が活性化して頭の中が熱くなってくるのでわかります。

 講演者は講演のためそれなりに勉強し、自分の考えをそこに入れて纏めていかねばならないので、脳が活性化する上、話し方の訓練が出来る、若干なりとも知名度があがる、喜んでもらえる、場合によっては謝礼も頂けるなどいいことが付いてきます。

 反対に聞くだけの場合は、重要なヒントをうることもありますが、それほどのことがないこともあります。そしてしばらくすると忘れてしまいます。座学で学習する場合には、何とかして質問の項目を探すようにするしかないと思います。それゆえ、有効な学習の仕方としては、講演者になるように頑張るのがよいと考えています。

 最近の研修では、座学だけでは効果的でないと考えて、討議の機会を増やす傾向にあります。当社でも、ISOの内部監査員研修会をする場合などでは、出来るだけ実技や討議などの時間を多くして、発言してもらう機会を増やすようにしています。そのため参加者も余り増やさない工夫もしています。

 具体的な社員教育の例として、次の様なことをすればいい結果が得られるだろうと考えました。学習の仕方を二つに分けてみました。

インプット型学習・・・・本、ネット、講演会などで学ぶ、詰め込み式知識教育。
              マニュアル頼り、言われないとやらない(やれない)
              自分で考えない場合、脳が十分活性化しないことも。
              (迷惑にならないようにするほうに気配り、和を重視)

アウトプット型学習・・・研究し、自分の仮説として発表する。結果などを自己検証す
              る。脳が活性化し、熱くなる。(自主性を重視)

討議や実技演習を重視するのはこの中間にあるとします。
 「事故の再発をどう防止するか」ということで教育するとします。その為の進め方の例として私は次のような項目を準備していくのが良いだろうと考えています。

① 役割を与える・・担当者にリードさせる。注意するだけではない。
  自分の考える対策、社会への影響などについて発表させる。

② あれこれとうるさく指示しない・・自主参加させる。
  今やるべきことはなにかなど、個人の考えを発表させ、逆に教えてもらう。
  共同して議論して纏める。

③ ツールを活用する・・たとえば事故防止のためのツールを皆で考える。
  失敗の伝承法として、事故事例の見本、写真などの展示で事故の教訓を
  共有化する。疑似体験させる。感想を語らせる。
  「おかしい?何か変だ?あぶない?」を感じる直観力を育成させる。

④ 褒める・・表彰制度を強化する。成績に反映させる。

 ご参考まで。
                         ㈱アール・エム・アイ  江嵜 為丸

2012年10月21日日曜日

事故再発防止のため分析法


 事故が起こると、再発防止のためにいろいろなことを考えて対応しますが、そのときに必要な分析法にはいろいろあります。

 よくされるのは、事故を分析し、こうすれば事故の再発は防げると対策をたてて教育や指導をすることです。これを表分析と名付けます。これには弱点があるといわれています。それは想定漏れが出てくること。対策として、見直しが適切であったかを繰り返し確認をして、漏れを防ぐのですが、実際にはされていないことが多いようです。筆者がその後の処置をお聞きするとやりっぱなし、ほりっ放しになっている。事故が再発していないからいいという判断があるのかもしれません。たまたま再発事故が起こっていないだけかも知れないとしたら怖いことです。 

 逆にもしoooが起こるとしたらどんな場合かと考えていく方法があります。これを裏分析とします。
 例えば、何でもいいのですが、まずはあってはならない事故あるいは近々に起こった事故やクレームを選び、作業のプロセスを抜けがないように徹底して調べます。できればプロセスのフロー図を描きます。その上に、過去の失敗例やヒヤリハットなどからどんなトラブルがあったか、またありうるか、考えられるかなどを現場の経験・知見を入れて書き入れていく、そして重要な想定されるトラブルから対策を立てていく・・というやり方であります。これの良いところは、最初に考えられることを出来る限り出していくので、漏れがないようにできるということです。しかし、対応策は大事なことを重点的に実施するのです。これで、想定外の事故を少なくすることができます。

表分析と裏分析。両方から考える方がいいと思います。

 他社の事例、自社の事例、さらにヒヤリハットの解析などから、事故に繋がるような基本的な問題点(失敗の筋書き)を見出す力をつけることが肝要です。

 検証のための使えるデータを蓄え、チェック出来るような人材を育成するには時間と費用がかかりますが必ず組織にとって力となってくるでしょう。

エピソード:日本の自動車業界がなぜ強いか? 
 代表するメーカーであるトヨタ自動車では、チーフエンジニアという資格の方がおられるそうだ。その数はわずか20人足らずとか。この人たちは現場で深く広く研究した知識や経験を駆使して車つくりの取り纏め役として活躍されている。数十年の成功と失敗データの蓄積と解析、利用が今のトヨタ自動車の安全と信頼つまりブランド力を支えているのだろう。成功のために失敗に学ぶことも大事であると思う。

        事故の再発防止の研究を進める ㈱アール・エム・アイ  江嵜為丸

2012年10月20日土曜日

事故の再発防止の目的はなにか


  事故を起こすと、その結果有形な損害つまり金銭的な損害が出ますが、それだけでは済まず、無形の損失、特に信用や親近性を損なうことになります。そして、前者に対するより後者の方が、永く企業・組織にマイナスをもたらすことになることが多いのです。従って、事故の再発防止は単に金銭的な損害を減らすということだけが目的ではないことが分かります。

 事故の再発防止の目的は、顧客、従業員、委託先など企業を取りまく利害関係者(ステークホルダー)の満足を勝ちとることにより、信頼される企業・組織をつくることにあります。

 CSR(企業の社会的責任)の一つに、安全と品質の保証があるとするなら、事故の再発防止はこの責任対応ということになります。この事をしっかり認識しておく必要がありますね。

 事故の再発防止対策は、トップが方針をきちんと出し、そして現場では具体的な対応を鋭意するのでないとうまくいかないでしょう。また、現場からは失敗情報がきちんとアップされることが必要ですね。

         事故の再発防止の研究を進める ㈱アール・エム・アイ 江嵜為丸

2012年9月25日火曜日

前準備の大切さ

こんにちは。田邉です。

弊社では、只今新事務所移転の準備を
進めています。
IKEAさんでオフィス家具を新調したのですが、
組立作業が難しいとの情報を入手し、
相棒と作戦を立てて臨みました。

1.どの家具から組み立てるかの計画を立てる。
 (私たちの体力についても考慮する)

2.作業が残りそうなときは、
残り作業がやりやすいように計画変更する。
 (残り作業は一人になる可能性が高い)

3.まず,組立図を見て部品確認する。
 (相棒と私は、困った時でないと組立図を見ないで物を作ってしまう経験が多かったため)

4.さらに,組立図を見ながら、パーツを部品を組み合わせる。

5.作業開始

2日間(12時間)でテーブル3つ(2種類)、脇机1つ、収納棚1つ、椅子3脚を
組み立てることができました。
作業前準備を確実にすることで、まず、作業内容シュミレーションができます。
そして、今の作業が次の作業にどう影響するかもわかります。
作業後のビールは格別でした!

写真などは,弊社フェイスブック 9月24日でご確認ください。
http://ja-jp.facebook.com/pages/%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%A8%E3%83%A0%E3%82%A2%E3%82%A4/188266961266569?sk=app_2309869772

2012年9月24日月曜日

映画撮影用のフイルムがなくなる

先日、京都南座の前を通ったら、山田洋次監督のフイルム作品がかかっていた。
”全作品を大きな劇場空間で味わう最後のフイルム上映イベント“とあった。

9月に入って、富士フイルムが、映画撮影用のフイルムを来年(2013年)春に生産中止するというニュースが伝えられていたが、早速にかかるイベントを打ち出してくるというのだから、目先の利く人もいるものだ。

フイルムが無くなると、今度は映画のデジタル化が一層進む。弱小の映画館としては、大金を払って新しい機械を入れるか、または廃業するかという厳しい選択になるだろう。フイルム用撮影機材や映写機などもやがては消えていく。
その結果、古いフイルム映画は誰も見られなくなる(保存はされるだろうが)。
映画博物館のようなところが出来、そこだけで放映されようが、人が集まらなければやがて閉鎖ということになる。
逆にわずかだろうが、レトロ映画館として生き残れる映画館もあるかもしれない。
デジタル映画館についていえば、新しい機械を入れ続けられるところだけが生き残るだろう。

しかし、デジタル映画の将来に問題はないのだろうか?
かって、ビデオもβとVHSの闘いがあり、VHSが勝利し、我家にあった大量のβテープは再生機の生産終了とともに全部無用化した。そのVHSもCDに、そのCDもブルーレイに代替されつつある。やがてこれも再生機が無くなると無用化されることになろう。
使い捨てのものならともかく、文化として残しておきたいのならばこれで良いのだろうかと懸念する。

ただし、映画を長期保存するための特別フイルム(アーカイブ用フイルム)はまだ当分生産される由。これはETERNA-RDSといい、カラー画像を三色分解し、安定した黒白画像として保管する。このフイルムなら、100年の保存に耐えるらしい。

撮影・保存技術(ハード)の進歩も大事だが、それの活用技術(ソフト)開発も忘れないで欲しいものだ。
                                                                ㈱アール・エム・アイ  江嵜為丸

2012年9月16日日曜日

エンゲル係数が高いのは豊かのしるし?

今までエンゲル係数が高いのは貧しいからと教えられ疑念を懐かなかった。

9月15日の日経「エコノ探偵団」に、大阪成蹊大学准教授田中浩子さん(先だってきょうとマーケティング研究会に講師としてお話頂いた)は、調理済みのおかず、弁当を持ち帰る中食(というらしい)の増加も食料費率を高める(エンゲル係数を高める)一因と書いておられる。食事を外食と中食に頼ると食費が上がるのは当然だろう。

データでは主要国のエンゲル係数は、2011年は日本が28.7%と09年度より上がっている。ちなみに米国は8.6%、英国が13%、フランスが16.7%といずれも上昇しているそうだ。日本はそんなに貧しいのか?

しかし、我が家では、夕食などのおかずを作るのがだんだんと面倒・億劫になり、惣菜を買ってきて済ませるほうが楽で簡単、結構美味しい、光熱費も助かるという理屈をつけて出かけることが増えてきた。

ある意味ではそれが出来るのは生活が豊かになったためではないかという気がする。

他に欲しいものがあるわけでもなければ、一寸美味しいものを食べたいというのも自然である。エンゲル係数は上がっているのだろうが、貧困になったという実感はない。
新しい研究テーマにならないかと田中先生にご相談したところ、取り上げて頂けそうだ。どんなことになるか、今から成果が楽しみだ。

                           ㈱アール・エム・アイ  江嵜為丸

2012年9月5日水曜日

7.5.2 製品及びサービス提供に関する妥当性確認

こんにちは!RMI田邉です。
最近ジェルネイルが大流行ですね。
私も自爪強化をかねてフル活用しています。

 いろいろなお店に行くと材料に違いがあることがわかります。
また、作業工程がほぼ同じということもわかります。
そして、担当者が変わると「仕上がり」「持ち」に大きな差が出ることもわかります。

 爪に樹脂をコーティングしてUVライトで硬化させるジェルネイル。
各工程ごとに作業の出来栄えをチェックされますが、
特に最初の工程は、入念にチェックされています。
仕上がり、持ちを良くするには、最初の工程の出来が大きく左右するようです。

製品が使用され、サービスが提供されてからでしか
不具合が顕在化しないようなプロセスの妥当性確認。
明確な基準、作業者の力量、方法・手順、再確認 、どれが欠けても結果がでません。

お気に入りのネイリストさんとお話しながら、
その「すご技」にいつも感謝しています。

2012年9月2日日曜日

ボルト選手の強みと弱み


ボルト選手、言うまでもなくロンドン五輪の陸上100mのゴールドメダリストである。
先日、彼の走り方を徹底的に検証する測定がなされ、NHKから放送されたのでご覧になった方も多いと思う。

それによれば、彼の弱点は背骨が曲がっていることにある。左右の歩幅が20cmも違うことが、測定の結果分った。しかも、スタートのときに、足の方向が少し曲がっているため、太ももの筋肉の伸縮力(ダッシュの力)が足に充分伝わらず、スタートがわずかに遅くなる。しかし彼は後半の加速度が並外れているために他の選手に追いつき追い越すのだと解説された。

そこで、彼は(コーチの指示により?)スタートダッシュを早めるため (つまり弱みの改良のため) 練習に練習をかさねる。
ところが、この弱みの改良で、確かにスタートは早くなったものの、もともとの強みであった50m以降の加速度が出なくなってしまった。スタート時に脚にかなりのムリがかかり、後半に力を出せなくなったためである。

そこで、彼はロンドン五輪の前に、スタート時の弱みを改良することを断念し、後半の加速度を重視する戦略に戻す決心をした。結果はご承知のとおりである。弱みの改良が強度のサポートに繋がらないとき、狙った効果は出ない。

ビジネスにおいては、強みを伸ばせとよく言われる。
しかし、当社へのコンサルのご依頼は、困りことに対しての解決支援が多い。
弱みを改良させることだけに注力しすぎると、強みの発揮が出来なくなるということもあるのだ。 まずは弱みの解消を図るとしても、強みが弱体化しないように注意し、コンサルの内容を変えていくことが大事だと考えている。

   コンサルワークで企業をご支援する ㈱アール・エム・アイ  江嵜為丸

2012年8月30日木曜日

顧客目線

こんにちは!RMI田邉です。

美容室で洗髪されている時、鍼灸院の施術台で仰向けになっている時
なんとなく天井を見ていることがあります。

すると、エアコンの噴出し口のホコリ、電球のホコリ・・・が目に入ってきます。
「ドラマにでてくる意地悪な姑さん」になった気分です。

百貨店の化粧品カウンターで待っているときも、なんとなく目に入る
カウンターの中(キレイの舞台裏?!)
レストランの厨房出入り口のドアについている黒いよごれ
(両手がふさがっているので足であけてる?!)

「どうしても見えてしまう自分がイヤ!!」なのですが、
これは、お店の皆様は「一生懸命お客さんを見ている」ためにおこる
現象なのだろうなぁと思います。

「顧客目線で!」言うのは簡単ですが、お客さんでない自分が顧客目線になるのは
大変です。目が「対顧客目線」になっているんですから。

ちょっと一息入れて、立つ場所、座る場所、顔の角度を変えて見ませんか?
新しい景色に思わぬプレゼントが隠れているかもしれません。

2012年8月23日木曜日

ISOの補強活動


ある企業様から、JISQ27001(ISMS 情報セキュリティマネジメントシステム)の更新審査の支援を依頼され、無事終了しました。お客様のご要望は、まずは審査が通ることでしたが、次はこれを経営の中でもっと生かして使いたいということでした。
最近は若い人も増えており、逆にベテランが退社したため、組織責任、業務管理などが少し弱くなっているとのことで、お客様からも色々なご注文がでています。

これらのことから考えたのが、27001の規格に、9001規格(品質)の中から「品質保障」「顧客満足」「コミュニケーション」等の項目を選び、これらをマニュアルなどに追加することで、より現場的な使いやすい内容に(しかも簡素化)出来ないかということでした。今までは、ISMSはISMS、業務は業務と別々になりがちでした。
何とか意識の統合から考え直すことが必要と思いました。

具体的には、業務のフローを見直し、個々人がすべきことの理解度を上げ、自分の仕事を次の工程の人に渡す内容も、「顧客満足」の視点から工夫することにしました。そのためには「品質保障」「コミュニケーション」が必要なことを確認しました。

この中で、ISMSの基本概念である、「機密性」「完全性」「可用性」との関わりを明確にしました。
例えば、印刷物を受注する際の、「受注書」の内容、校正の方法や確認作業での正確さ(言い換えれば「完全性」)の確保、また、校正時での変更などへの対応等も課題にしました。できれば事前にこれらのことを考えて対応策をしておくこと(言い換えれば予防処置をしておくこと)が大事であるということなどを討議しました。
これらにより、少しでも「顧客満足」の向上に繋がればと期待しています。

ISOの条項は、原則としては、用語の統一など互換性があるように改良されてきました。例えば内部監査などもそうです。
コンサルタントの仕事は、これらの条項をうまく個々の企業様の状況に合わせて活用することにあると考え、私はこのことを「ISOの補強活動」と名づけました。そして今後もこのような例を研究していきたいと考えています。

    ISOの補強活動を研究する     ㈱アール・エム・アイ  江嵜為丸

2012年8月18日土曜日

お菓子屋のコツコツマネジメント


アール・エム・アイの江嵜です。

お菓子の安売りでも有名になった吉寿屋(よしや)さん。
品数の豊富さ、新しさ、しかも定価の2割引で人気があります。

神吉会長は「誰でも出来ること」を「誰でもが出来ないほど長く続けること」で、発展の機会を作り、脅威を減らすと言っているところが面白いです。
誰でも出来ることとは何か?と見ると、毎日4時間倉庫の整理整頓、清掃をすること。ここで、売れ筋商品と回転の悪い商品とを見極める。回転の悪いものは店頭に持っていって目につくところに置く。これでも駄目なら半額セールにまわす。

また朝早くからお店を開けて、出勤するサラリーマンに顔を覚えてもらうよう挨拶する。
気持ちが良いとの印象与えて、顔なじみになってもらうには1年かかる。どこよりも早く決算をして、得意様との間をスピーディたな取引関係にする。「大きな努力で小さな成果」といって「大きな」努力を怠らない。

この会社は、在庫管理を含めチェックが行き届いているし、その結果、対応が速い。
コツコツ努力の営業マンには幸せカードをくばったり、売り上げ伸び率によってはベンツを社用車として使わせたりして取引先を驚かせたりする。100以上の褒章制度項目があるというからすごい。
(NHK「ルソンの壺」で取り上げられたのでご覧になった方も多いと思います。)             
              リスクマネジメントの㈱アール・エム・アイ  江嵜為丸

2012年8月15日水曜日

運送会社さんからのご相談

㈱アール・エム・アイ  江嵜です。
昨日も局地的な豪雨があり宇治市でも被害がでました。
皆様におかれましては如何でしたでしょうか。

今年の春に、ある運送会社さんから、ご相談がありました。
最近、運送時の事故(クレーム)が減らないので困っている。このままだと発注が減ると心配している、専門家として何か良い方法はないか教えて欲しいというものでした。

どんな事故(クレーム)があるのか?とお聞きしたところ、内容は多岐にわたっていました。どんな対応をされていますか?とお聞きすると、事故(クレーム)の発生ごとに対策会議を行い、教育を実施している。結果、しばらくは何も無いが、忘れたころに類似事故が発生するということでした。

この会社の強みは大手のコンビニと取引があること、弱みは上記のような問題がよく発生するということと捉え、弱みを減らすことが強みを強化することになると考えました。

まず問題点がどこにあるかを分析しました。結果、「第1は事故の直接対策の内容が継続してチェックできる仕組みになっていないこと、第2はこの会社の「顧客」に対するとらえ方がまだ浅いのではないかということ」と考え、早速対策を立て、実行に移しました。

第1については、毎月のリーダー会議にて対策の実効状況を確認する。対策が正しければいい結果が継続されるはずであり、また対策の正しさを検証することにもなります。期間を決めてトップがそれを確認することも決めました。

第2については、ISOでいう、プロセスアプローチを用いて、運送会社にとっての「顧客」であるコンビニの「顧客は誰か」を考えてもらい、「顧客の顧客」を大事にするにはどうしたら良いのかを討議してもらいました。運送会社の仕事はモノを運ぶことだけではなく、「顧客の顧客」にも喜んでもらうことにもあるということが認識されました。ハード面の対策に加えて、この意識が徹底されたら、今まで発生した事故はほとんど解消されると期待しています。

幸いにして、その後現時点までは、事故(クレーム)なしの状態が続いており、これがさらに継続されるように祈っています。

コンサルタントの仕事はお客様に喜んで頂くことにありますが、その基本は売り上げに貢献することでしょう。そのためには、まず本当の問題はなにか、またそれは解決できることなのか、当分は困難な事なのかを判断する必要があり、そのことを依頼者とよく相談しておく必要があります。
                       ㈱アール・エム・アイ  江嵜為丸

2012年8月11日土曜日

企業経営の視点からISOを眺める

㈱アール・エム・アイ 江嵜です。

8月9日、ムーディー・インターナショナル・サーティフィケーション㈱様のお客様交流会で、「企業経営の視点からISOを眺める」というテーマで講演しました。

 弊社では、京都の工業団地で永年にわたりISOの内部監査員研修会を開催させていただいています。また個別の企業内研修会も行なっています。研修会終了後のアンケートなどからうかがわれることは、ISOの管理責任者の方々はISOをもっと社内で活用したいとの熱意を持っているのですが、経営層は費用対効果というか、維持していくことの価値に対し厳しい見方をしている人が多いようです。

言うまでも無く、ISOには企業に役立つ基本的な知恵、知識、法則などが多く含まれています。ISOを経営にどう活かすかは、古くて新しいテーマです。

中小企業では緊急ワークが多いです。ISOから緊急ワークに関する知見、知恵などを汲み取れるかというとこれは難しいと感じます。ISOの条項は、過去の成功例、失敗例から出来ていると考えているのですが、なぜそのような結論になったのかがうまく伝えられていないと感じます。

最近感じるのですが、ISOは維持管理・予防といったじっくりしたワークに適しているのではないでしょうか。特に予防のためにISOの仕組みを利用するのが一番有用と思います。
まずは講演の始めの部分をご紹介させていただきました。
                               
                                                             ㈱アール・エム・アイ   江嵜為丸

2012年6月22日金曜日

特別なひと時

こんにちは!RMI田邉です。

コーヒーのスターバックスで、注文を受けてからコーヒー豆をひいて
”あなたのための一杯”を入れてくれるサービスが店舗限定であるのですが、
「昨日から当店でも始めたんです!!」という店員さんのPRに誘われて
初めて注文してみました。

入れるまで時間がかかるということで、いただいた試飲コーヒーを
飲みながら待っていました。

しばらくするとコーヒープレス(昔これを紅茶用と間違えていました)と
特別仕様のコーヒーカップが運ばれ、特別なコーヒーが私の前で入れられました。
「香りも楽しんでください。そうそう、さっきお渡しした(いつもの)コーヒーと
飲み比べてみてください!」

コーヒーのいい香りは”特別な一杯”でした。

「比べるためもあって、コーヒーくれたのかな」と思いながら
いつものスタバコーヒーと飲み比べてみたり、
いい香りを楽しんだり、ちょっと楽しい気分になりました。

サービススタート当日は、約40名が注文されたそうです。
ちなみにお値段はいつものコーヒーの約2倍です。

2012年6月15日金曜日

ブランド愛

こんにちは!RMI田邉です。
先日、老舗のアパレルメーカー販売の方とお話する機会がありました。
私も大好きなそのブランドは、シーズンごとに大きなデザイン変化はないそうですが、
毎年少しだけ”今年”を表現される部分があるそうです。

それを見つけること、お客さまに今年の特色として説明することが
楽しいと説明くださいました。

デザインに大きな変化がないので安心して長く着れるけど、
やっぱりちょっと今年風が欲しい!という、顧客のわがままを
デザイン、パターン、縫製・・・直接お客さんにつながる販売
それぞれにかかわる人たちが作ってくれているのですね。
ブランドへの愛情が感じられて、ますます「お気に入り」になりました。

2012年5月8日火曜日

ISO9001に応用できるJISQ 9100

こんにちは。RMI田邉です。

ムーディー・インターナショナル・サーティフィケーション㈱様の
お客様交流会で、当社コンサルタントの倉茂さんが「ISO9001に応用できるJISQ 9100(航空・宇宙・防衛産業の要求事項)」というテーマで、ISO9001の活用法を解説しました。

 JISQ 9100は、ISO9001に航空・宇宙・防衛産業の要求事項を上乗せしたものです。
安定品質、安定納期と徹底したトレーサビリティが求められること、
自動車産業と違い多品種小ロットに対応が要求されていることが特徴です。
この考え方は、品質マネジメントシステムの改善に有効です。

JISQ 9100では、ISO9001要求事項に追加された内容が斜体または太字で表示されているので
「安定品質、安定納期と徹底したトレーサビリティ」「多品種小ロット対応」を強化するポイントが一目瞭然です。
詳しくは、日本工業標準調査会のサイトで閲覧ください。
http://www.jisc.go.jp/app/JPS/JPSO0020.html

この追加事項は「製品実現」と「測定、分析及び改善」の項目に多く見られます。
「製品実現の計画」では、プロジェクトマネジメント、リスクマネジメント、
形態管理という要求事項が追加されています。
複数の組織がひとつの製品を安定品質、安定納期で生産するためには
1.完成までのスケジュール管理、2.工程内にあるリスクとその影響の管理、
3.製品構成品の管理(製品構成品の工程管理、4M管理、材料管理など:形態管理)が
重要です。現状の製品実現計画でこの3点はどのように管理されていますか?

また、「購買管理」では「購入したすべての製品の適合性に責任を追わなければならない」と定められ、要求事項が追加されています。

「製造及びサービス提供の管理」では、製造工程の検証、変更管理、製造設備、
治工具及びソフトウェアプログラムの管理、引渡し後の支援と
より具体的に管理項目が定められています。

「製品の監視及び測定」では、キー特性(ばらつきを管理するための特性)と
クリティカルアイテム(安全性、性能、形状、取り付け、機能、製造製、耐久年数など)を
監視、測定できるようにすることが追加要求されています。

「顧客満足」では、顧客満足の評価結果から導き出された課題に対処するための
改善計画を作成することとその実施の有効性を評価することが追加要求されています。

今回の内容は、9001に追加された9100要求事項の一例です。
9001各要求事項を使い込もうと考えたとき、9100の追加部分が役に立つと考えています。
ぜひご活用ください。

2012年4月7日土曜日

樹脂の劣化について

昨今、色々なモノの劣化が問題になっています。
例えば、戦後の高度成長期に建設された建物、橋、高速道路などの劣化です。
これらは社会リスクの原因となっています。

当社の勉強会、3月度のテーマは「樹脂の劣化について」で、私の担当でした。
社内の皆さんから「樹脂の劣化はどうなっているの?」と質問され、昔勉強したわずかな知識を披露したら、勉強会でもう少し詳しく説明せよということになったのです。

内容は、
合成樹脂(合成高分子)とはなにか
天然にある樹脂にはどんなものがあるか
プラスティックとプラスティックスのちがい
汎用樹脂、エンジニアプラスティック、スーパーエンジニアプラスティックのちがい
樹脂の劣化と老化のちがい
劣化のメカニズム
縮合重合物(重縮合)と付加重合物(ラジカル重合)での劣化のちがい
劣化を引き起こす要因
劣化対策の基本
加工剤と安定剤  など。

先日、ビジネスフェアが開かれた折、京都の大学紹介コーナーが設けられたので、
最近の樹脂(高分子化学)に関する研究がどんなになったかについて質問しました。
それによれば、最近の高分子化学の研究は、繊維強化複合材等から生体高分子(DNA組み変えを含む)に進化しているようで、当社の勉強会でお話した内容は古いかもしれません。
しかしたまには、「いまさら聞けない基本知識?」を見直すことでなにか気づきがあるかも知れないと思っています。                   
                       (株)アール・エム・アイ   江嵜 為丸

2012年4月2日月曜日

内部監査員研修

こんにちは。RMI田邉です。

毎年2月~3月にかけて長田野工業センター様で内部監査員研修を
開催させていただきます。

当社の内部監査員研修プログラムの特徴は模擬監査演習にあります。

模擬監査では、監査側(受講者):被監査側(講師)に分かれるのですが、監査状況を観察する側(受講者)というポジションも設けています。
模擬監査終了後には、監査側として、観察側として気づいたことを
話し合い、内部監査をうまく運用するためのポイントを確認していもらいます。
その確認結果を元に、もう一度模擬監査を実施してもらうのです。

このリベンジ制模擬監査演習は、評価をいただいております。
ご要望、ご質問などございましたら
田邉まで(tanabe@rmicon.co.jp)ご連絡ください。

女性力をとりいれよう!

こんにちは。RMI田邉です。

先日、ムーディー・インターナショナル・サーティフィケーション㈱様の
お客様交流会で、「ISOマネジメントに女性力をとりいれよう!」というテーマで、お話しする機会をいただきました。

女性の特性をどのようにマネジメントシステムの中で活かしていくかを
事例を交えて話しました。

女性の特性で大きく活用できる力はコミュニケーション力です。
言葉だけでなく文字や絵など、使うツールも多様です。
この特性を活かすことができれば、活動の文字化の強い力になります。
文字化=見える化です。

またこのコミュニケーション力は、社内の様々な情報を収集することにも
役立っています。
一度ランチタイムをのぞいてみて下さい。
社内外の様々な情報が飛び交っています。まさにランチミーティングです。

「元を取ろう!」という気持ちが大きいことも特性です。
「審査費用の元を取らないともったいないから、聞きたいことは時間いっぱい聞こう!」とか
「コンサルタントにあれと、これと、それと・・・確認メールしよう!」などのことが、
ISOチームメンバーに女性が入られている場合によくあります。

また、「結婚や子育て、介護などで退職します。」というケースが多いことも女性の特性。
ある設計会社では、退職した女性を書類作成や図面作成の外注先として登録されていました。
社内の状況や細かな仕様を熟知している外注先は、とても強い味方です。

ISOの効用は「見える化」によって仕事を評価できるようにし、継続的改善につなげることに
あると思います。
企業内での女性の仕事はアシスタント業務が多く、女性力が大きく発揮できてる部分も
今はアシスタント業務にあるようです。
表に出ないその働きを「見える化」することはなかなか難しいですが、
「見えていない部分」は組織の伸び代と考えられ、
「見える化」によって、評価でき、継続的改善ができるという期待へとつながりませんか?

会場の皆様と意見交換をしている中で、
「評価してもらえないというよりも、どんな働きをしていて何を評価してほしいかを
女性が積極的に「見える化」することが必要だ。」というお話がありました。
「全社活動」「全体の取り組み」とよく言いますが、このような双方向からの取り組みがなければ
全体力にならないのでしょう。

「○○さん、日常業務の中で、どんな問題があると思いますか?」
一度、社内の女性に聞いてみて下さい。
内部監査で得られないような、改善の糸口が見つるかると思います。

2012年3月12日月曜日

緊急時に出来ること

東日本大震災以降、「リスク」や「危機管理」などが新聞、テレビなどで頻繁に取り上げられるようになった。
また直近では、原発事故から数日間の「連絡」の不備・不足が、危機・混乱を増幅させたのではないかと指摘する報告もされている。

大きな事故が発生した場合、事故報告や二次災害の防止対策のための緊急連絡の方法が決められているのが普通であるが、実際には連絡しても繋がらない事がしばしば発生する。その時に如何するのかを事前に決めていないとパニックになり、さらに深刻な二次災害が起こることもある。

私は神戸・淡路大震災の時に、岡山県にある合成繊維製造工場にいた。この時は幸いにもけが人もなく、操業機の一時的な停止等のトラブルはあったがすぐに復旧が出来、少ない被害にとどまった。しかし、本社(大阪)との連絡が全く取れず、指示命令なども一切なく、神戸の被害はテレビで知るという経験をした。本社の責任者に工場の状況を伝え得たのは当日の午後になってのことであった。本社の責任者たちの自宅などが大きな被害を受けていたことは後で知った。

緊急連絡の方法などの検討はもちろん必要だろう。しかし緊急時、上の指示無しで、担当者がしてもいいこと(すべきこと。出来ること。)を予め決めておけばいざというときにモノをいうこともある。

例えば、2011年1月2日 島根・鳥取間を結ぶ国道9号線で、記録的な大雪のために多くの車が立往生し多くの人々が車中泊を余儀なくされたときのこと。おにぎり700個を2時間かけて配った運転手がいた。コンビニエントストア「ポプラ」の社員だった。彼は、配達できなくなった分を空腹の人たちに無料でプレゼントしたのだ。これは、上の指示ではなくこの社員の判断で行ったということだった。連絡もつかなかったのだろう。「ポプラ」はこれで人々の感謝の的になり評判を上げたのだ。ディズニーランドの話と似ていて心を打つ。

この場合の基本は、会社が何を大事にしているか、社員一同がそれをきちんと理解しているかであろう。このことは危機管理(リスクマネジメント)を考える上でも大事な事と思うのだ。  
                    株式会社アール・エム・アイ  江嵜為丸

2012年3月6日火曜日

ディズニーの危機管理体制

3月2日京都商工会議所のイブニングセミナーは300名ほどの聴講者であふれた。
「ディズニーの危機管理体制」(JSパートナー㈱福島文二郎氏)というテーマに強い関心を持つ人が多かった。弊社は「リスクマネジメント研究所」を社名にしている。有益な講演を楽しみに3名参加した。

ディズニーの危機管理の原点、または基礎となる考え方は何か?というのが私の一番聞きたかったことであった。私が講演の中から受け取った答えは「従業員(キャストと言う)の働きがい(Job SatisfactionまたはEmployee Satisfaction)を作る」ということ。

自転車の例で図解すると、前輪部分がCS(Customer Satisfaction)、後輪部分がJS・ES。駆動部分は後輪にあり、車体は両輪がうまく回るように設計し運用される。
ハンドルはミッションでありCSとJS・ESが同じ方向になるようにする。

3.11その日、「ディズニーの危機管理体制」はどのように働いたのであろうか?
東京ディズニーランドでは、当日園内にいた多くの人たちに対し、キャスト(ほとんどの人がアルバイト)が行なったことが感動的として報道された。
怯える子供たちに売り物のぬいぐるみ人形を与えて、怖がらなくてよいと力づけたり、ビニールの袋に穴をあけて、簡単な雨カッパを作って提供したことなどが例示された。また、これらのことをディズニーランド全体で直ちに実施できたのは、日頃の内部教育によると言う事。重要な点は、これらの事は上の指示ではなくキャストの判断で行なえたと言う事である。

他の人に何かして喜んでもらおうという気持ちを持たせるには、教育、人事・福利厚生、コミュニケーション等のシステムの充実が必要で、時間と費用を掛けている事が感じられた。講演では踏み込んだ説明は少なかったが、ディズニーの危機管理体制維持のために、これらのシステムに関連したマニュアル類が整備されており、かつうまく機能しているということだ。

大事なのは、いざと言う時現場で対応が出来ることだと思う。いちいち上司や本社に連絡し、了承をとらないと出来ないというのは、危機状態では対応が遅れるだけである。3.11その日からしばらくの間、どれだけのことが対応できずに終わってしまったことだろう。
ディズニーの対応の実例は、平常時とは違うルールを持ってではなく、平常時でも非常時でも同じルールで対応出来ることの必要性を教えてくれている。

㈱アール・エム・アイ  江嵜 為丸

2012年2月17日金曜日

マーケティングマインド

(株)アール・エム・アイの基盤となっているのは、社名の由来であるRisk Management Institute すなわちリスクマネジメントの研究である。企業にとり、その活動にはいろいろなリスクがあり、そのために種々の対応が必要である。
適切な対応をすれば企業は繁栄し、誤った対応をすれば衰える。

マーケティングの研究は、リスクマネジメントの研究と基本的なところで深く関連していると考えるようになった。縁があって、きょうとマーケティング研究会((公財)京都産業21)に入会し勉強させて頂いている。

まず2つの事を教えられた。
1)マーケティングとは絶えず変化している市場の動向に組織を適応させる機能である事。そしてそれを伝える役割をするのがマーケターという仕事をする人である。
2)マーケターは専門の担当者のみが担当するのではなく社員全員が責任者となるべきである。

マーケティングに関心を持つ人々(マーケター)は次のことに注意を払うべきだろう。これはマーケティングマインドを持つことと考えて良いだろうと思う。
①時代の変化を敏感に捉える。
②顧客企業(業界)の近未来について、新しい的確なイメージ創りが出来る。
③ソーシャルメディアの活用で知人友人間の交流を深める。
④社内外で同じ事に関心ある人々と有意義な雑談会をする。
⑤心理学、脳科学などを利用して時代の変化に対応できる感性を磨く。 など

そして、マーケティングマインドをベースに自分あるいは自社のあるべき姿を見直し、提供できる価値を常にブラッシュアップすること。これらは、これからのリスクマネジメント研究のためにも必要なことと思われる。

             株式会社アール・エム・アイ  江嵜為丸

2012年2月14日火曜日

(株)たけびし様 ISMS認証ご取得!

(株)たけびし様は、工場自動化(FA)システム、半導体やデバイスを使った各種商品やサービス等広い分野でご活躍されている上場企業である。このたびISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)を認証取得された。おめでとう御座います。

今回取得の狙いは、「プライバシーマークでは、セキュリティの範囲が個人情報に限定されていたので、その他の業務セキュティに範囲を広げたかったこと、逆に認証の管理範囲を狭くし、内容の充実を図りたかったこと」など。(総務部 山名章二氏)。
直接には重要顧客からの取得要望がきっかけとなったとのこと。

一番苦労された事は、「スタートした頃、ISMS関係の理解度が低く、社内のモチベーションがあがらなかった。また、部署間での意見が纏まらず、調整に手間取った」ことなど。(総務部 山名章二氏)

多数の部署からなる企業では、調整会議が多くなりがちなので注意がいる。
プライバシーマークを取得されていたので、情報資産の大切さは熟知されていたが、
ISO27001は要求事項が多い(詳細管理策が多い)。そのため情報資産の絞込みと各部署間でのレベル合わせにはコンサルタントの指導が有用だったと思われる。

社内は取得によりどう変わっただろうか?
「取得の意義などが浸透していった。社内のセキュリティ対策がより明瞭になり、意識の向上が進んだ。」(総務部 山名章二氏)
これからも、「決めた対策などの見える化を進めたい。セキュリティ教育は継続する」と熱意を話された。

弊社コンサルワークについては、「責任感を持って、よくリードしてもらえた」と。

今回、弊社でISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)取得支援をさせて頂いた。取得後の感想から、従来から実施されてこられた社内のセキュリティ対策がより明瞭になり、意識の向上も見られているとのことなの一安心である。今後さらに業務に有用な活動がなされる事を祈願してやまない。
                 
                           (株)アール・エム・アイ 江嵜為丸

備考:2010年7月キックオフ、2011年12月に審査、2012年1月認証取得された。
(予定よりすこし遅れたのは、数ヶ月程度別業務に時間を要したため。)

2012年2月10日金曜日

(株)ティーアンドピー プライバシーマークで受注活性化

(株)ティーアンドピー様は大手の印刷会社から多くの発注がある印刷会社である。
このたびプライバシーマークの認証を取得された。
下請けワークが出来、且つプライバシーマークを取得している会社は少ないので、今後受注には有利になるとのことだ。

発端は、昨年春にさかのぼる。「個人情報保護の高まりの中、プライバシーマークを取得していないと仕事がもらえないケースを身をもって感じ始めたため、また重要顧客からの問い合わせもあって取得の決心をした」(辻井正明常務)。

認証取得により社内はどう変わっただろうか?
「取得の過程で、サーバーを含め、セキュリティレベルが非常に向上したこと。個人情報だけで無く、仕事のデータ管理化が進み、効率面でも相乗効果が得られたこと。
従来職人感覚でされてきたことをマニュアル化(データ化)でき、仕事の安定化に繋がったこと。社内のコミュニケーションが非常に向上したこと」などのが成果になっている。

一方、社外に対しては、「個人情報保護をベースに細かい顧客提案ができるようになってきたし、社の信用も高まった」とのことだ。取得後、仕事の問い合わせや受注が多くなり社内に活気が出てきている。

これからも、「あらゆる面で安全・安心に仕事を任せてもらえる会社を目指す。さらに付加価値をつけて、オンリーワンの取り組みを行っていく」(辻井常務)と熱っぽい。

一番苦労された事は、「取得上の問題はコンサルタントの指導で速やかに解決したが、それぞれの仕事に対するリスク分析は、コンサルタントにも分らない部分があったため、社内のみで検討を重ねて解決したこと」だ。

弊社コンサルタントワークについては、「さらに新規な文書化の仕方、是正の仕方など運用面の支援など、取得後の追加フォローがあると有難い」とのこと。取得までの契約になっているが、もっと長期の支援のほうがいい結果になりそうだ。

今回、(株)ティーアンドピー様のプライバシーマーク取得支援をさせていただいたが、現状ですでに取得の効果が社内の体制だけでなく営業面からも出つつあるというお話をお聞きし大変喜ばしいと思っている。今後ともさらに社業が発展される事を祈願してやまない。

備考;2011年3月キックオフ、2011年12月最終審査に合格、1月に認証取得。

2012年1月17日火曜日

過ごしやすい場所づくり

こんにちは。RMI田邉です。

4年ぐらい前から、訪問先のご近所の喫茶店に
毎月1回「仕事前コーヒー」を飲みに通っています。

私には、そのお店に限って注文してからトイレに行く習慣があるのですが
いつも、必ず、私が席に戻ってからでないとコーヒーが運ばれてきません。
テーブルの上にポツンとコーヒーだけが私を待ってたことは一度もありません。
最初は立地条件がいいのでリピートしていたのですが、
今では居心地のいい空間を提供してくれることでリピートしています。

先日、訪問先の部門長さんが
「部門内のスタッフにストレスを与えていることは何かを観察し、
それを取り除く為の改善策を実施することが、
メンバーの力を十分発揮できる職場づくりにつながる」
とおっしゃられていました。

人が過ごしやすい場所を提供することが、すべての始まりだと思います。

2012年1月11日水曜日

仕事の影響力

こんにちは。RMI田邉です。

皆さんは「東京・足立区の給食室」というレシピ本をご存知ですか?
題名の通り、足立区の給食の献立をまとめられたレシピ本です。

学校の管理栄養士さんの仕事は、「生徒の健康を考えた献立の作成」です。
しかし、転校生からの「給食がおいしくない」との相談、食べ残し率の高さなどから
食育をテーマに活動部署を設けて美味しい給食づくりに取り組まれたそうです。

この活動により、今までつながりのなかった他の区の学校との情報交換、
食べ残し廃棄物の削減などの効果もあったそうです。
栄養士さんの仕事は、廃棄物削減にも影響があるのですね。

「おいしい給食レシピ集」はこちら
http://www.city.adachi.tokyo.jp/003/d16300147.html

2012年1月10日火曜日

ソリューションの年にしよう!

皆様 新年のお祝いを申し上げます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

「桃太郎」という皆様よくご存知のお話があります。
桃太郎がサル、イヌ、キジを子分にして鬼が島に行き、鬼を退治して、人々に喜ばれ、かつ財宝を持ち帰るという話は、「マネジメント」の本質に関わる内容をズバリ含んでいるので面白いと思っています。

昨年、内外で色々な問題(これらが今の「鬼達」です)がいっぱい出てきましたが、ほとんどが未解決のままになっており、今年、企業も国も大変な状態に置かれていることに変わりはありません。しかも「鬼達」は複雑に絡みあい、変化し、単純には対応できなくなっています。
一層わけが分からず、手に負えなくなっている状況ですが何とかしなければなりません。

今年こそ求められているのは「ソリューション(解決)マネジメント」。いいかえれば「現代の鬼退治」ではないでしょうか。当社もソリューションを考え、世の中の役に立ち、喜ばれ、そして社会に有用な企業・組織として認められていくようになりたいものです。

新しい年、皆様と共に「桃太郎」になって「鬼退治」(ソリューション)をしていく年にしていきましょう。

                             (株)アール・エム・アイ 江嵜 為丸

2012年1月2日月曜日

片づける!

最近は「片づけ方の本」がヒットしている。
片づけを単なる整理整頓(2S)ととらえずに生活や仕事を見直すきっかけにしたいと言う考え方が増えてきたためだろう。

片づけ本としては、例えば「捨てる!技術」(辰巳 渚著)があり、最近は「断捨離」(やましたひでこ著)や「人生がときめく片づけ方の魔法」(近藤麻理恵著)等が人気だ。

しかし私が思わず共感したのは「老前整理」(坂岡洋子著)だ。人は何ももたずに生まれ、何も持たずに去るのだということを思い起こさせてくれた。
多くの人にとって、遺品整理は辛い嫌なものだ。

私の場合、まず片づけるべきものは本だ。以前は図書館を主に利用する(自宅の本をなるべく増やさない)主義だったが、この数年は仕事に必要な本はなるべく手元におく方針に切り替えた。原稿作成の時に手元になくて困ったのだ。

それに、本をノート代わりにして線を引き、気づき等を書き込む楽しみも覚えた。本は保有するより利用する事が大事なのだ。当然ながら図書館の本は汚してはいけない。テーマを持って本を集め、読み比べたり、または大事な本を選んでゆっくり読むと言うのが私流。
結果、本は増え続け、本箱からはみ出し床につまれる有様となった。

この正月休みは自宅の本を大幅に処分する予定で整理をしている。片付けてしまう本と残す本を選別する。本を捨てるには決心が要るが次の挑戦テーマの本を集めて収納するためにはやむをえない。
書斎をすっきりさせて気分新たに新年を出発することにしたい。

                       (株)アール・エム・アイ  江嵜 為丸