2012年8月30日木曜日

顧客目線

こんにちは!RMI田邉です。

美容室で洗髪されている時、鍼灸院の施術台で仰向けになっている時
なんとなく天井を見ていることがあります。

すると、エアコンの噴出し口のホコリ、電球のホコリ・・・が目に入ってきます。
「ドラマにでてくる意地悪な姑さん」になった気分です。

百貨店の化粧品カウンターで待っているときも、なんとなく目に入る
カウンターの中(キレイの舞台裏?!)
レストランの厨房出入り口のドアについている黒いよごれ
(両手がふさがっているので足であけてる?!)

「どうしても見えてしまう自分がイヤ!!」なのですが、
これは、お店の皆様は「一生懸命お客さんを見ている」ためにおこる
現象なのだろうなぁと思います。

「顧客目線で!」言うのは簡単ですが、お客さんでない自分が顧客目線になるのは
大変です。目が「対顧客目線」になっているんですから。

ちょっと一息入れて、立つ場所、座る場所、顔の角度を変えて見ませんか?
新しい景色に思わぬプレゼントが隠れているかもしれません。

2012年8月23日木曜日

ISOの補強活動


ある企業様から、JISQ27001(ISMS 情報セキュリティマネジメントシステム)の更新審査の支援を依頼され、無事終了しました。お客様のご要望は、まずは審査が通ることでしたが、次はこれを経営の中でもっと生かして使いたいということでした。
最近は若い人も増えており、逆にベテランが退社したため、組織責任、業務管理などが少し弱くなっているとのことで、お客様からも色々なご注文がでています。

これらのことから考えたのが、27001の規格に、9001規格(品質)の中から「品質保障」「顧客満足」「コミュニケーション」等の項目を選び、これらをマニュアルなどに追加することで、より現場的な使いやすい内容に(しかも簡素化)出来ないかということでした。今までは、ISMSはISMS、業務は業務と別々になりがちでした。
何とか意識の統合から考え直すことが必要と思いました。

具体的には、業務のフローを見直し、個々人がすべきことの理解度を上げ、自分の仕事を次の工程の人に渡す内容も、「顧客満足」の視点から工夫することにしました。そのためには「品質保障」「コミュニケーション」が必要なことを確認しました。

この中で、ISMSの基本概念である、「機密性」「完全性」「可用性」との関わりを明確にしました。
例えば、印刷物を受注する際の、「受注書」の内容、校正の方法や確認作業での正確さ(言い換えれば「完全性」)の確保、また、校正時での変更などへの対応等も課題にしました。できれば事前にこれらのことを考えて対応策をしておくこと(言い換えれば予防処置をしておくこと)が大事であるということなどを討議しました。
これらにより、少しでも「顧客満足」の向上に繋がればと期待しています。

ISOの条項は、原則としては、用語の統一など互換性があるように改良されてきました。例えば内部監査などもそうです。
コンサルタントの仕事は、これらの条項をうまく個々の企業様の状況に合わせて活用することにあると考え、私はこのことを「ISOの補強活動」と名づけました。そして今後もこのような例を研究していきたいと考えています。

    ISOの補強活動を研究する     ㈱アール・エム・アイ  江嵜為丸

2012年8月18日土曜日

お菓子屋のコツコツマネジメント


アール・エム・アイの江嵜です。

お菓子の安売りでも有名になった吉寿屋(よしや)さん。
品数の豊富さ、新しさ、しかも定価の2割引で人気があります。

神吉会長は「誰でも出来ること」を「誰でもが出来ないほど長く続けること」で、発展の機会を作り、脅威を減らすと言っているところが面白いです。
誰でも出来ることとは何か?と見ると、毎日4時間倉庫の整理整頓、清掃をすること。ここで、売れ筋商品と回転の悪い商品とを見極める。回転の悪いものは店頭に持っていって目につくところに置く。これでも駄目なら半額セールにまわす。

また朝早くからお店を開けて、出勤するサラリーマンに顔を覚えてもらうよう挨拶する。
気持ちが良いとの印象与えて、顔なじみになってもらうには1年かかる。どこよりも早く決算をして、得意様との間をスピーディたな取引関係にする。「大きな努力で小さな成果」といって「大きな」努力を怠らない。

この会社は、在庫管理を含めチェックが行き届いているし、その結果、対応が速い。
コツコツ努力の営業マンには幸せカードをくばったり、売り上げ伸び率によってはベンツを社用車として使わせたりして取引先を驚かせたりする。100以上の褒章制度項目があるというからすごい。
(NHK「ルソンの壺」で取り上げられたのでご覧になった方も多いと思います。)             
              リスクマネジメントの㈱アール・エム・アイ  江嵜為丸

2012年8月15日水曜日

運送会社さんからのご相談

㈱アール・エム・アイ  江嵜です。
昨日も局地的な豪雨があり宇治市でも被害がでました。
皆様におかれましては如何でしたでしょうか。

今年の春に、ある運送会社さんから、ご相談がありました。
最近、運送時の事故(クレーム)が減らないので困っている。このままだと発注が減ると心配している、専門家として何か良い方法はないか教えて欲しいというものでした。

どんな事故(クレーム)があるのか?とお聞きしたところ、内容は多岐にわたっていました。どんな対応をされていますか?とお聞きすると、事故(クレーム)の発生ごとに対策会議を行い、教育を実施している。結果、しばらくは何も無いが、忘れたころに類似事故が発生するということでした。

この会社の強みは大手のコンビニと取引があること、弱みは上記のような問題がよく発生するということと捉え、弱みを減らすことが強みを強化することになると考えました。

まず問題点がどこにあるかを分析しました。結果、「第1は事故の直接対策の内容が継続してチェックできる仕組みになっていないこと、第2はこの会社の「顧客」に対するとらえ方がまだ浅いのではないかということ」と考え、早速対策を立て、実行に移しました。

第1については、毎月のリーダー会議にて対策の実効状況を確認する。対策が正しければいい結果が継続されるはずであり、また対策の正しさを検証することにもなります。期間を決めてトップがそれを確認することも決めました。

第2については、ISOでいう、プロセスアプローチを用いて、運送会社にとっての「顧客」であるコンビニの「顧客は誰か」を考えてもらい、「顧客の顧客」を大事にするにはどうしたら良いのかを討議してもらいました。運送会社の仕事はモノを運ぶことだけではなく、「顧客の顧客」にも喜んでもらうことにもあるということが認識されました。ハード面の対策に加えて、この意識が徹底されたら、今まで発生した事故はほとんど解消されると期待しています。

幸いにして、その後現時点までは、事故(クレーム)なしの状態が続いており、これがさらに継続されるように祈っています。

コンサルタントの仕事はお客様に喜んで頂くことにありますが、その基本は売り上げに貢献することでしょう。そのためには、まず本当の問題はなにか、またそれは解決できることなのか、当分は困難な事なのかを判断する必要があり、そのことを依頼者とよく相談しておく必要があります。
                       ㈱アール・エム・アイ  江嵜為丸

2012年8月11日土曜日

企業経営の視点からISOを眺める

㈱アール・エム・アイ 江嵜です。

8月9日、ムーディー・インターナショナル・サーティフィケーション㈱様のお客様交流会で、「企業経営の視点からISOを眺める」というテーマで講演しました。

 弊社では、京都の工業団地で永年にわたりISOの内部監査員研修会を開催させていただいています。また個別の企業内研修会も行なっています。研修会終了後のアンケートなどからうかがわれることは、ISOの管理責任者の方々はISOをもっと社内で活用したいとの熱意を持っているのですが、経営層は費用対効果というか、維持していくことの価値に対し厳しい見方をしている人が多いようです。

言うまでも無く、ISOには企業に役立つ基本的な知恵、知識、法則などが多く含まれています。ISOを経営にどう活かすかは、古くて新しいテーマです。

中小企業では緊急ワークが多いです。ISOから緊急ワークに関する知見、知恵などを汲み取れるかというとこれは難しいと感じます。ISOの条項は、過去の成功例、失敗例から出来ていると考えているのですが、なぜそのような結論になったのかがうまく伝えられていないと感じます。

最近感じるのですが、ISOは維持管理・予防といったじっくりしたワークに適しているのではないでしょうか。特に予防のためにISOの仕組みを利用するのが一番有用と思います。
まずは講演の始めの部分をご紹介させていただきました。
                               
                                                             ㈱アール・エム・アイ   江嵜為丸