2012年8月15日水曜日

運送会社さんからのご相談

㈱アール・エム・アイ  江嵜です。
昨日も局地的な豪雨があり宇治市でも被害がでました。
皆様におかれましては如何でしたでしょうか。

今年の春に、ある運送会社さんから、ご相談がありました。
最近、運送時の事故(クレーム)が減らないので困っている。このままだと発注が減ると心配している、専門家として何か良い方法はないか教えて欲しいというものでした。

どんな事故(クレーム)があるのか?とお聞きしたところ、内容は多岐にわたっていました。どんな対応をされていますか?とお聞きすると、事故(クレーム)の発生ごとに対策会議を行い、教育を実施している。結果、しばらくは何も無いが、忘れたころに類似事故が発生するということでした。

この会社の強みは大手のコンビニと取引があること、弱みは上記のような問題がよく発生するということと捉え、弱みを減らすことが強みを強化することになると考えました。

まず問題点がどこにあるかを分析しました。結果、「第1は事故の直接対策の内容が継続してチェックできる仕組みになっていないこと、第2はこの会社の「顧客」に対するとらえ方がまだ浅いのではないかということ」と考え、早速対策を立て、実行に移しました。

第1については、毎月のリーダー会議にて対策の実効状況を確認する。対策が正しければいい結果が継続されるはずであり、また対策の正しさを検証することにもなります。期間を決めてトップがそれを確認することも決めました。

第2については、ISOでいう、プロセスアプローチを用いて、運送会社にとっての「顧客」であるコンビニの「顧客は誰か」を考えてもらい、「顧客の顧客」を大事にするにはどうしたら良いのかを討議してもらいました。運送会社の仕事はモノを運ぶことだけではなく、「顧客の顧客」にも喜んでもらうことにもあるということが認識されました。ハード面の対策に加えて、この意識が徹底されたら、今まで発生した事故はほとんど解消されると期待しています。

幸いにして、その後現時点までは、事故(クレーム)なしの状態が続いており、これがさらに継続されるように祈っています。

コンサルタントの仕事はお客様に喜んで頂くことにありますが、その基本は売り上げに貢献することでしょう。そのためには、まず本当の問題はなにか、またそれは解決できることなのか、当分は困難な事なのかを判断する必要があり、そのことを依頼者とよく相談しておく必要があります。
                       ㈱アール・エム・アイ  江嵜為丸