2011年12月28日水曜日

便利なものは・・・

こんにちは、RMI田邉です。

今年もあとわずか。先週は事務所で年賀状の準備に追われていました。
「今年は宛名を手書きにしよう!」と提案し、さっそく一枚書いてみたのですが・・・
なかなか思うように、文字が書けません。びっくりするような間違いばかり!
新年のあいさつには、あまりにも失礼な状態です。

急いでパソコン始動!入力開始!宛名設定!
何とか無事に新年のご挨拶が完成しました。

パソコンに頼りっきりで、文字を書かなくなっていたことが、文字を書けなくしていました。
これは、トレーニングが必要です。

2011年12月19日月曜日

JISQ9100:2009認証取得に向けて

RMIでは、JISQ9100認証取得支援を開始するため、
研修会、個別コンサルを実施しています。
今回は、9100の特徴と特有の概念について紹介します。

JISQ9100のマネジメントシステムは、
航空分野の製品特性から、決められた品質の製品が
決められた手順で製造され、
決められた納期で提供されることおよび、
その状態が継続するための管理を要求しています。
以下に具体的にその特徴をまとめました。


■特徴1.要求事項適用の順位
要求事項の適用順位は、
法令・規制要求事項>顧客要求事項・契約内容>JISQ9100要求事項
>ISO9001、企業の定めるQMS要求事項
となります。
顧客要求はJISQ9100要求事項の上位となります。

■特徴2.適合製品を納期通りに納める
製品の適合性は当然のこととして要求されますが、
これと同等に納期通りの引き渡しを確実に実施することを要求しています。

■特徴3.製品実現計画の強化
製品実現の計画として、
7.1.1プロジェクトマネジメント 

7.1.2リスクマネジメント
7.1.3形態管理
7.1.4作業移管の管理についての要求事項

があり、計画の段階からの品質管理を重視することが要求されます。

■特徴4.購買、外注先の管理
サプライチェーンの末端まで顧客要求事項を徹底することが要求されます。
適合性を示す検査表については、適合の根拠となる情報の管理まで含まれます。

品質納期安定のために、いったん決められた製造工程には変更管理が求められます。
この変更管理は外注先も対象となり、初回製品検査(First Article Inspection:FAI)の後に
実際の製造にかかるため、簡単に変更することはできません。


したがって、いったん工程に組み込まれれば、簡単に変更されることはないと言え、
これが航空宇宙産業の考え方です。

更に、ボーイング、MRJ、ホンダはジェット機の製造を開発段階から量産段階に
移行しつつあり、今が業界参入のビッグチャンスと言えます。
是非、JISQ9100認証取得についてご検討ください。

詳しくは、ホームページをご確認ください。

2011年11月15日火曜日

ISO9001 内部監査員研修のお知らせ

こんにちは。RMI田邉です。

今回も研修会のお知らせです。
わが社では、今まで、2日間の内部監査員研修を中心に行ってきたのですが、
なかなか時間が取れないので、1日の研修を!というご要望も多く、
1日研修プログラムも提供させていただいています。

1日内部監査員研修は、とてもハードなプログラムですが、
短い時間に集中できると評価いただいています。

内部監査を実施されるご予定の方
また久しぶりに内部監査員に任命されて
カンを取り戻したいなぁと思っておられる方
是非、ご検討ください。

詳しくは、ホームページをご確認ください。
http://rmicon.co.jp/

2011年11月14日月曜日

JISQ9100:2009 研修のお知らせ

こんにちは。RMI田邉です。

JISQ9100 航空宇宙分野の品質マネジメントシステムを認証取得した企業様のお話を耳にする機会が増えてきました。
RMIでも、認証取得を支援した実績をもとに、JISQ9100:2009の
入門講座と構築講座を準備しました。
詳しくは、ホームページをご確認ください。

2011年10月31日月曜日

10月度勉強会のご報告

今年の夏から、公開での勉強会を開始した。10月度は「マーケティング」に関連する2題をテーマとした。
一つは「営業活動の最小化」と言うサブタイトルで、中小企業診断士 山野井章一さんが担当された。
このタイトルのべースはドラッカーの「マネジメント」から「マーケティングの理想は販売を不要にする事」「目指すものはおのずから売れるようにすること」にある。ブランド価値について、体験に基ずく実例を挙げての色々な説明があり、それらによる討議、意見交換などを行った。
もう一つは「リスクマネジメント」との関連についてであり、これは江嵜が担当した。
これはマーケティング活動の中にあるリスクと言う事で、「時代の大きな流れに対応しない事が結果として最大のリスクになる」と言う考えから、時代を見る力を養っていこうと私見を述べさせて頂いた。若干討議時間不足だったので再度実施する予定。

尚、山野井さんの発表は、「きょうとマーケティング研究会」の10月例会で講演の機会を得た。

次回の勉強会は、11月9日(水)13時~15時 テーマ「女性の潜在的仕事力を見直す」です。
場所は、(株)アール・エム・アイ会議室を予定しています。自由にご参加(無料)できます。
準備の都合上事前にご連絡ください。
メール:esaki@rmicon.co.jp
                           (株)アール・エム・アイ 江嵜 為丸

2011年10月27日木曜日

ISO運用改善講座

こんにちは、RMI田邉です。

「ISO運用改善講座~9001管理責任者・事務局のためのシステム改善ネタ探し~」を10月25日開講しました。

管理責任者・事務局の方が、どんな視点で9001の運用に取り組めばいいのかを演習を交えながら考えようということが目的の講座でした。

「QMS運用プロセスチェックをやってみよう!」演習では、方針⇒プロセス計画⇒業務活動⇒監視測定サイクルを回すとき、方針(方向性)の策定・実現のために考慮べき項目で、今できていない部分をどう克服するかを計画することを改善ネタ探しスタートにするべく、演習用紙を作成していきました。 「演習用紙の埋まらない部分はシステムの弱い部分です。そこをどう克服するかが課題になります。という講師のアドバイスのもと、皆さん課題をたくさん抽出くださいました。


11月からも、いろいろな講座を
予定しています。詳しくは、HPをご確認ください。 http://rmicon.co.jp/

2011年10月23日日曜日

京都を学ぶ ~経営編~ 第8回 最終回 (井上喬)

5.これからの心配(情報化時代の到来)

~知識の時代を謳歌した京都、情報化時代は大丈夫か?~

 京都には沢山の大学があります。
京都企業からの寄付金は毎年相当な高額と聞きます。
またこんな経験もあります。東京と京都の大学で講義をうけました。
京都の講義は、乱暴というかまとまりが少ない、けれどユニークな何かがある。他方東京の講義は理路整然で、ノートに書き留めるだけで出張報告書が出来あがる。
こうした事情かノーベル賞を受賞した多くの方は、東京でなく京都です。
マサチューセッツ工科大学の畠中さんはこの説明で随分納得されたようでした。

 ただ一方で私は少し疑点を持っています。
ドラッカーさんの「知識こそ最高の資源」という言葉にこだわり過ぎていないでしょうか。

 今や情報のシステム化が新たなものを、生み出しつつあると思います。所謂情報化社会の出現です。
「知」を中心に据えた京都型経営、果たしてこの先どうだろうか、社会はその様子を大きく変えようとしていると聞きます。
知識があるといわんばかりのやや偏屈な京都人。
そうした人が集まって「どうだ賢いだろう」といった行動、果たしてこの先続いていけるのだろうか?
「知識社会」から「情報化社会」へ移行しつつある中で、果たしてこれでよいのでしょうか?


(終わりに)

「偏屈型の京都」この先どうなるでしょう。
「気位が高くて一見さんお断り」の京都、孤高という言葉が死語になるのでは、「もっと知識を、もっと創意を」今では知識過剰となったこの街、京都。
今や社会は経済価値から社会価値へと人々が動き始めたと聞きます。
社会への貢献とは、社寺仏閣の数や有難さを唱えて、一見さんを断って達成されるものではない筈です。
京都人とは古い社会の価値の中で威張っている集団と言われる心配、こんな大きなリスク。
自身も考え直さないといけないと思っています。



(参考文献)

・李 御寧 「縮み志向の日本人」(底本1984年、再販2007年、講談社学術文庫)
・今井賢一 「情報ネットワーク社会」(1984年岩波新書)
 P-203「形式情報」と「意味的情報」両方の間に新たな分業がおこり、
 人と人の接触の仕方や、組織のあり方を変えつつある。
 (ネット社会と縁社会の連携を指摘されている)
・PFドラッカー 「ポスト資本主義社会」(1993年、ダイヤモンド社)
 P-354「知識人」には、道具としての組織が必要である。
 他方「管理者」は、知識をもって組織の目的を実現するための手段とみる。
  (マネジメントだけが、組織運用の全てではないと指摘されているのではないか)
 (また、「知識社会」を指摘されているが、「情報社会」の言及はない)

2011年10月16日日曜日

京都を学ぶ ~経営編~ 第7回 (井上喬)

4.概念に向かって開発する

3)グローバル化に弱い京都

 私は、現実の経験から次のように理解しています。

 私は京都の企業に長く勤めていましたが、そのなかで10年余を大阪で営業職についていました。
大阪で行動しているとオープンな気持ちになり開放的になります。京都本社にいるときよりも行動的になります。
やはり前に海があり、こせこせした京都が嫌になるのですが、じゃ此処でものごとが全て決まるのかというと、そうでない。
大手企業がそろって東京へ本社を移していく。
重電器のようなインフラ機器を必要とする企業は、多く財閥型企業で、結局は東京の銀行の意向を無視してものごとは決まらない。
この日本で二番目に大きい街が、東京の重石の下にいる思いがする。或いは政治にたよっている。

 大阪地区での営業責任者だっただけに、非常に困惑しました。
最後には開放的な「風土」のせいなのか、いずれにしてもグローバル感覚は京都とは格段の差があることを理解しました。
京都のグローバルは頭の中だけなのか、特に総合商社のテンポには殆どついて行けませんでした。

京都経営の第一のリスクはこのグローバル行動についていけないことでなかろうか、盆地の中の京都ではこの先ずっと片付くことの出来ない大きな壁であろうと、実経験より理解しております。


次回の配信は10月23日を予定しています。

2011年10月10日月曜日

京都を学ぶ ~経営編~ 第6回 (井上喬)

4.概念に向かって開発する

1)一つの挿話、「ドラッカーの登場」であります。

 オムロンの立石社長は、東京で同氏の講座に出席し大いに感銘を受けられる。そして後にオムロンのコンサルテングに迎えられる。そして「社会生態が変わるから、新しい需要が誕生する」という同氏の教えを実地に実行されました。

 私自身、京都電機工業会(いまは存在しません)の会合で、立石さんから直接お話を頂く機会を頂きました「これからは、人手不足が始まりますから、自動化のための道具がいりますよ、難しく言えば『その社会に必要な概念』に向かって開発がいるということです」

 何年か後に、自社内で、このことを実感し幾つかの開発が実現しました。
まさに感謝また感謝でありました。(正直、当時の若造には、少々難解でありました。)

2)前項で述べた各社もまさにこの「概念に向かって開発を進められた」各社であります。

 何故この様な気風が京都に育ったのか、冒頭に述べたマサチューセッツ工科大学の畑中氏との「企業行動の比較検討」でこの点が、かなりの論点になりました。
現地へ来て「何故こんなに特色ある企業が集中しているのか」との発言が何度かありました。
 「先読みの納得社会」だと説明しました。すると「一層解らない」と問い返されました。
「競争が前提ではありません。電気の需要は家庭から個人へと変わって行きました。それを追わずに、何時までも公共インフラや大型工場などの大型機器への、需要を追いかける矛盾をいっているのです。」と説明、併せこうした判断を得るには、卓越した感性が必要でしょうと述べました。

 実際先に挙げた創業者の方々は、大変な感性の持ち主なのです。
オムロンの立石さんは、画筆を持たれる。ロームの佐藤さんはピアノの名手、村田の村田さんは有名な蝶のコレクター、京セラの稲盛さんは仏籍をもたれると説明しました。畑中さん理解を進めていただいたようでした。

ところでこの様な京都経営も一方で、不可解社会と思われるリスクを持っていると思います。


次回の配信は10月16日を予定しています。

2011年10月5日水曜日

おまけの効果 その後

こんにちは。RMI田邉です。

急に秋らしくなってきました。やっとウールに季節になりました。
先日、四条烏丸で暖かそうなストールを見つけ、
寒がりの私は「これで今年の冬はぬくぬくだ!!」と、早速レジに持っていきました。

包んでくれたストールを渡しながら店員さんが「おまけがあるんです。」と言われました。
おまけは、1本の古いフランス映画のDVD。
安くなっているとは言え、普通に本屋さんなどで販売しているものです。

私が購入したストールはおまけとしてついてきた映画をイメージしたものだということ、
映画の雰囲気をストールと一緒に体感して欲しいことを説明してくださいました。

おまけの領域は日々変化しているのですね。

2011年10月2日日曜日

京都を学ぶ ~経営編~ 第5回 (井上喬)

3.京の掟を心に、ドラッカーさんの教えを胸に

2)「お上を頼ったらあきまへん」

 1989年の東京遷都によって、政治に頼った仕事は一瞬にして無くなってしまいました。「権力に頼ることは愚である」これが京都人の得た第二の教訓であります。
要は「顔で売る」「市場を無視した取引を強引にやる」これらを前提にした企業経営はないのだ。
このことを好むと否に関わらず骨に刻まれ、身に沁みこまされたと思います。だから京都企業は東京へ行こうとしない。

島津、オムロン、京セラ、任天堂、ローム、村田製作所、日本電産、ニチコン等などの企業は最近相次いで京都に本社ビルを建てました。
京都企業が次に目ざすのは、東京でなくて世界なのです。
これが京都の経営者の心意気と、思われます。

次回の配信は10月10日を予定しています。

2011年9月30日金曜日

「はしやいだらいけまへん」 井上 喬

グローバルは、京都型企業ではお呼びでないようです。

売れるからといって、世界へ一生懸命売りにいかはる。
そら、始めのうちはよろしやろ。その内に真似しやはる人が、たんと出てきやはります。
現地の人に真似されます。
「回る寿司」とかいうて元気に乗りださはった。始めのうちはよろしいでしょう。
「日本食ブーム」とかいって、えらい元気に「たくさん店だしました」
沢山もうけはったでしょう。そやけど今頃どうです、えらい競争がきつなったとか。
挙句に、「日本人は、世界のマグロを独り占めしている」とか。

「大きするばかりが、能やおへん」
「人さんの畠をあらしたらいけまへん」
「一時のあがきは、くずれの始まり」

「事業仕分け」とかでスーパーコンピュターを「一番でないといけませんか」と指摘した大臣がおられ、物議をかもしたようです。でもどうでしょう。食の世界は「一番より、続くこと」の方が大事でないでしょうか?
「京都人は、変人か賢人か」お仕分けをお願いします。
                                    (了)

2011年9月28日水曜日

ISO研修を開催します!

こんにちは。RMI田邉です。
来月から、品質マネジメントシステム講座を開催します。

第一弾:ISO9001管理責任者・事務局の皆さまのためのネタ探し!
第二弾:ISO9001の基礎を勉強しよう!今年入社組の皆さま、お待ちしています!
第三弾:最近話題のJISQ9100(航空宇宙品質マネジメントシステム)対応講座!
いずれも、経験豊富な当社のコンサルタントが講師をつとめます。

少人数で参加者と意見交換をたくさんしながら進めていきます。
いつもと違う空間で、いつもと違う人と交流することは、いい刺激になり、
いい考えが浮かぶと思います。
お申し込みをお待ちしています。

詳しくはこちらをご確認ください。http://rmicon.co.jp/

2011年9月25日日曜日

京都を学ぶ ~経営編~ 第5回 (井上喬)

3.京の掟を心に、ドラッカーさんの教えを胸に

1)京のモノつくりの掟(京都経営のリスク)

 京の掟「人の畠を荒らしてはいけません、背伸びしてはいけません」は、この行動を経営の一番のリスクと戒めた考えと思います。
他の事業者がその市場で存続している、いわば生計を立てている。これを脅かすことは軋轢を生ずることに繋がり、結局は双方が傷つくことになりかねない。

一つの市場に、複数者が参入することは競争関係ができることであり、需要者からみれば価格が下がるか、サービスが向上するか、一見良いように思えます。
しかし京都の客はそのように考えない。熾烈な競争関係は、それが長く続くと、いずれ一方が破れる。そして最も忌み嫌う「独占」が顔を出す。こんなリスクが発生することは好まないのです。

 「ではどう対処するか」

 例えばロームの経営者、佐藤研一郎氏は「「当社はニッチの市場に特化し深耕する」と述べている。他の畠を荒らさないという信号でもあります。
かつて著者が在籍した株式会社井上電機製作所は製品の特徴から、心ならずも独占状態となり、結果買い側に反発の機会を提供することとなり、最終的に自ら市場撤退をする羽目となりました。

 現実には製品の品質が優れ、他に凌駕するようなものが出現しない場合もあります。この時の判断が重要です。
ともすると販売戦略の勝利とみがちでありますが、京都の経営者はひそかに質の優位の結果と理解します。
供給量を増やしたり価格を上げることなく、他方でさらなる品質向上を目指すとともに、供給者責任が発生することを理解し方策を打っていく。
要は、京都経営の一般的な形は無理な売上増加を求めない、独占は怖いものだという意識が経営者の根底にあるようです。


次回の配信は10月2日を予定しています。

2011年9月18日日曜日

京都を学ぶ ~経営編~ 第4回 (井上喬)

2.ベンチャーが、立ち上がる

2)電気事業者の出現(ベンチャーの心意気)

 1885年には、重電機企業「奥村電気商会」が東の日立製作所に対抗して設立されました。このことは後に数ある電気メーカー出現の基盤作りとも言うべき事柄であります。

その後この組織からスピンオフして株式会社大阪変圧器や著者がかって在籍した、株式会社井上電機製作所等があいついで出現することにつながりました。
その他資材部品を供給していた企業が事業をひろげ、後にあたらしい用途を見つけ出し、枝分かれして、多くの企業が出現するようになったのです。

まさに「京都電気のルーツ」の芽生えと理解しております。

創業時の経営者の意図を、文献等で調べると、明確な市場需要が発生するであろうと見込んでの創業と考えられます。
そしてさらに注目すべきは、創業してある期間の事業継続を経ると、もっと新しい需要があるとみてさらにスピンオフする起業者が出てくることであります。

この市場需要の見究めと、新しいウオンツに向っての飛び出し、それは親の甲羅から飛び出して新構想の甲羅をつくりだしていくように、勇敢であり異質の事業への夢託しでありました。

例えば、絶縁碍子メーカーの松風工業から、先ず義歯の松風陶歯、そして京都セラミック(京セラ)と進むし、奥村商会から井上電機がスピンオフし、さらにそこから在職された立石さんが退社されてオムロン社が誕生する。
ただ、だからといって勢いに任せ、他者のマーケットに闖入するようなことはしなかったようです。


次回の配信は9月25日を予定しています。

2011年9月12日月曜日

京都を学ぶ ~経営編~ 第3回 (井上喬)

2.ベンチャーが、立ち上がる

1)用途転換

疎水を通して水を送り、水車を廻して機織り機を動かすのでなくて、発電して電線でエネルギーを送るという画期的な方式の実用化は、その後京都の地に電気事業が芽生えていくための、大きな意志決定であったと思われます。
(この事業は、後発の他の同様事業と集積され、今の関西電力となっています。)

どうでしょう、平安神宮の前の疎水をたどってみてください。

流れは途中に哲学の道を従え、何故か北に向かいます。京都の町の勾配にさからっています。北上を重ねやがて松ヶ崎あたりから左折し、西に向かいます。そして驚いたことに加茂川の下を潜り、西陣地区を抜けてやがて、堀川、天神川に合流します。

120年前の京都人壮大な心意気を味あわれては?


次回の配信は9月18日を予定しています。

2011年8月29日月曜日

京都を学ぶ ~経営編~ 第2回 (井上喬)

1.政治が去った跡地に、ベンチャーはじまる

2)電気関連企業のルーツ
 (ゼロから始まる、新生京都の基盤づくり)

 1869年東京遷都。急に天井が抜けて柱だけになった空間に、今でいうベンチャーの気分が、いやがうえにも盛り上がりました。
それは最早政治に頼れない社会、頼れるのは自分だけであるという、後の京都人、取り分け経営を志す人々に大きなモチベーションを提供することとなったことは、想像に難くないのではと思います。

 現在の先進国の中で、首都機能が突然抜け出したという歴史は他に聞かれないと思います。これが今日の京都の始まりと解すると、京都経営の特色が判りやすいのではないでしょうか。

幾つかの企画の中に、琵琶湖から疎水を引き、飲料・灌漑・水車による織機の動力源という当時としては大きな社会的意義のある企画があったと思われます。
しかもこれは北垣国道知事が、一大学生の卒論を取り上げたものでした。

1883年のことです。工事の進捗は速く1890年には完成に至るのですが、工事の終盤になりヨーロッパで発電機が開発され、電気事業というものが世に出現しました。
知事はこのことを知り、素早く疎水事業の用途転換を決断したのです。


次回の配信は9月11日を予定しています。

京都を学ぶ ~経営編~ 第1回 (井上喬)

    知識社会で成功してきた京都経営
      ―そしてこれからの心配―
 

  京都経営は海外からも注目されてきました。
  その誕生のきっかけは何か、そしてどうして今日になったのか、
  自身の経営経験を幹にまとめ、報告します。

  
1.政治が去った跡地に、ベンチャーはじまる


1)近代京都経営誕生への問いかけ


 2003.09のことです 「Visiting Kyoto」 一通の英文メールが届く。 英語に弱い私は開くべきかどうか、変なものでなかろうか、迷った末に開いて大きな驚きに出会うことになりました。

 「マサチューセッツ工科大学のインダストリアルパフォマンスセンターでは、産学連携の国際比較検討プロジェクトを実施中で、日本では浜松と京都を調査します。京都様式の研究開発型企業の成功が歌われて久しい。そうした企業の成功が、どのような形で京都という地域にサポートされて来たのかを調査するものです。日経新聞のルート(京都在住の築地達郎さん)から貴方を紹介されました」
(記名にSachi Hatakenaka, MA,MPA,PHDとありました:メールを一部要約)

幸いにも日本語文であり、かつ大変明確な意図をもたれたミッションと理解しました。
私にとって電機メーカーの経営を辞し、コンサル会社設立に参加して10年。たまたま手がけていた「元気な京都の企業群、特に電機関連の企業のルーツ調査」に一区切りをつけようとしていた矢先でもありました。自分のこれまでのワークが、このような立場の方にどう評価されるか、大変意味深い機会と捉えました。
これからの連載は、その内容を後に補正し、私の目下の考えとしているものであります。

2011年8月28日日曜日

第1回 勉強会 JISQ31000:2010(その2)

■リスクマネジメント機能の種類
リスクがもたらす好ましい結果および好ましくない結果を管理するリスクマネジメント(RM)には3つの機能があると考えて以下のようにまとめました。

1.戦略的RM機能
 好ましい結果のRMである場合が多い。好ましい結果となる確率を上げる。
2.業務的RM機能
 好ましくない結果のRM(品質管理、是正対策など)である場合が多い。
 好ましい結果となる確率を下げないように、好ましくない結果の発生をおさえる。
3.危機管理機能
 好ましくない結果のRMである場合が多い。発生頻度は少ないが、その影響が大きいものへのRM(重大クレーム、不祥事、災害の発生など)
 危機的状況への対策として事業継続計画(BCP)事業継続マネジメント(BCM)がある。

■これからのリスクマネジメント
JISQ31000:2010は、RMを従来の好ましくない影響を管理するマネジメントシステムから、組織の目標達成(好ましい結果)を支援するマネジメントシステムに変化させました。
このことで、今までリスクの分野ごとに運用されることが多かったRMが、組織の目的達成を核とした一つのマネジメントシステムとして運用できるようになったのではないかと考えます。

今回は、JISQ31000検討しました。
次回は、リスクマネジメント機能の1つ危機管理への対応「事業継続計画(BCP)」をテーマに勉強会を実施します。


当社の勉強会にご興味のある方、参加を希望される方は
下記までご連絡ください。
担当:田邉朋子 tanabe@rmicon.co.jp

第1回 勉強会 JISQ31000:2010(その1) 

我が社では、8月から毎月1回テーマを決めた勉強会を開催することになりました。
第一回目は、我が社がRMI(リスクマネジメント研究所)であることから、JISQ31000をテーマと選びました。
また、JISQ31000規格は対象とする分野、規格を使用する対象者が広範囲に及ぶため、読書会という形式で、参加者がJISQ31000規格を踏まえたリスクマネジメント(RM)についての見解を発表し、その内容について検討を進めていくことになりました。

*JISQ31000はこちらをご覧くださいhttp://rmicon.blogspot.com/2010/12/iso.html

■リスクとはなにか?
「リスク」の定義を統一することの重要性について
JISQ31000では「リスク」を「目的に対間する不確かさの影響」と定義しています。
これは、情報セキュリティ分野でリスクを「ある脅威が脆弱性につけ込み損害を与える可能性」と定義する場合と違って、「リスク」のイメージがわかりにくく、人によって「リスク」の認識に違いが発生することがわかりました。

また「リスクがもたらす影響」の解釈についても、JISQ31000では「組織の目的の達成に影響を与える要素」と捉えています。従来のリスクマネジメントの概念「リスクは組織の存続に影響をもたらすもの」と若干異なっていました。

このことは「リスク」および「リスクがもたらす影響」の定義について、「リスクがもたらす影響とは好ましくない結果になるもの」と言う一般的なとらえ方と、JISQ31000:2010が「リスクがもたらす影響」には「好ましくない結果」だけでなく「好ましい結果」も含まれるとする概念の差異にあると考えられます。

リスクの影響を管理するということは、JISQ31000によれば、期待値からの乖離を管理することであって、乖離とはマイナスだけでなくプラスも含まれるのだとすると、「リスクがもたらす影響」と「好ましい結果」との間に生じるミスマッチ感が解消されるのではないかと言う議論がありました。
このようにJISQ31000:2010を活用する際、「リスク」の定義について、プラスの乖離(好ましい結果)という概念を入れて考えを統一することが重要になると考えました。

*リスクの影響を管理することで好ましい結果に到達する事例
 ○営業目標の管理:①状況分析 ②目標達成のための手段、役割の決定 ③活動の進捗管理

2011年6月14日火曜日

ソーシャル・リスクマネジメント学会(2)

ソーシャル・リスクマネジメント学会での発表はリスクマネジメントの研究を行っている弊社にとっても参考になる事が多い。これは5月15日に行なわれた学会の報告(2)である。

「東日本大震災とリスクマネジメント」(竹本恒雄氏 富士火災)では、今回の大津波および原発事故についての詳細な報告とそれに関係した企業の被災状況の話であった。

被災企業の回復は3ヶ月以内でないと、必ず海外に生産基地を取られる(そしてまず戻ってこない)と懸念しているが、まだ不十分とはいえ現時点で「ルネサスエレクトロニクス」の復旧も含め全般的に戻ってきた。本当によくがんばったなと思う。生産能力は戻りつつあるが、しかし生産量(発注)は大きく落ち込んだままだ。これはサプライチェーンの問題でまだボトルネックがあるためだ。

「京都的経営とリスクマネジメント」(井上喬氏 アール・エム・アイ)は、今回の大震災とはまったく関係の無いテーマであったが、多くの参加者の注目を集めた。京都の電気関連会社の起業と今後についての話は短時間であったが密度の濃いものであった。尚詳細については、別途公開されることが期待されている。

次回は、平成23年12月11日(日)修文大学(愛知県一宮市)で開催される。テーマは「地震災害とソーシャルリスクマネジメント」の予定である。

(株)アール・エム・アイ
       江嵜 為丸
esaki@rmicon.co.jp

2011年6月9日木曜日

ソーシャルリスクマネジメント学会(1)

ソーシャルリスクマネジメント学会(SRM)関西部会が、5月15日、吹田市文化会館で開催された。今回は、東日本大震災に関連する発表が主であった。

亀井利明先生(関西大学)の挨拶はいつもながら鋭く面白い。
1)地震、津波、原発は起こってしまったことだから仕方ないとしても、風評とリーダーシップはなんとかしなければならない。2)赤十字の義捐金は未だに被災者に届かず。会としては義捐金を赤十字に送るのを止めた。3)無能な人が想定するので、想定外になる。4)被災者に、頑張ろうはないだろう。5)海洋汚染など水の研究がいる(すべて同感です)

東日本大震災と社会保険(三浦眞澄氏 社労士)によれば、今回は「神戸」の時とは異なり、救える人は救えというやさしい対応になっているとの事で喜ばしいことだ。
これからは、仕事での怪我よりうつ病など心に病気が増えるという事を感じて研究したいと思う。調べると7月5日には京都商工会議所主催の「メンタルヘルス」の講演会が、からすま京都ホテルで開かれるとのことである。

弊社井上喬取締役のスピーチについては次回に報告いたします。

株)アール・エム・アイ
江嵜 為丸
esaki@rmicon.co.jp

2011年6月8日水曜日

出張の収穫

こんにちは。RMI田邉です。

先週、札幌出張に行ってきました。
ご案内していただけることもあり、10数年ぶりに札幌時計台を見学しました。

時計台に刻まれる、近代日本を築くため真剣に学んでいた人々の思いを感じ、
「同じ人間なのに。私ってあかんなぁ。」と自分にがっかりしてしまいました。

これからはモチベーションが下がったら、「喝!」を入れてくれる場所に訪れて、
自分にがっかりすることのないようにしよう!と痛感しました。

残念ながら、「ちょっと時計台まで」とは行きませんので、
関西エリアで私に「喝!」を入れてくれる場所に行くことにします。

整理すること。~5S活動を見直そう!~

こんにちは。RMI田邉です。

皆さんは会社で5S活動されていますか?
営業業務の5S活動とか、情報管理の5S活動とか
工場以外にも浸透してきています。

5Sとは、整理・整頓・清掃・清潔・躾であり、
必要なものと不要なものを分けて不要なものを捨てる「整理」から出発します。
と、説明され「捨てることの重要性」がクローズアップされています。

でも、使えるものを捨てるのってもったいないですよね。

心を鬼にして「不要なもの」を捨てないと
「不要なもの」に埋まってしまって何もできないでしょ!!なのですが、
やっぱり使えるものを捨てるのはもったいないなぁと考えていて
大切なことを見落としていたことに気付きました。

不要なものが溜まる仕組みを絶たないと、
いつまでたっても「使えるけど、不要なものだから捨てる」のサイクルから抜け出せないのです。

整理とは、
必要なものと不要なものを分けて、
不要なものが発生しない方法を考えることからスタートするべきなのでしょう。

2011年5月30日月曜日

予防処置はデータ分析だけでいいの?

こんにちは。RMI田邉です。

ISOの審査で予防処置の実施状況を確認されます。
「特にありません。」と答えると、たいていの場合、
「収集しているデータを分析し、潜在的不適合を見つけ出すように」
という話になると思います。

「こうしたほうがいい結果が出る」とか
「ここを見ておかないと大変なことが起こる」とか
「なんかわからんけど、これ気になる」とか
日常業務の中で気になること、ちょっとした気付きってありませんか?

データ分析など「客観的根拠」はないんだけど、これらのことは
トラブルの防止(予防処置)にならないでしょうか。

ちょっとした気付きをみんなで共有すること、
ちょっとした変化に気付く感性を磨くことって予防処置に必要な項目に思います。

2011年5月7日土曜日

計画停電

今回の東日本大震災は、福島原発事故を引き起こし大きな電力不足に繋がった。
「計画停電」ほど反社会的なことはないと思っている。何とか避ける道はないのかと必死になって検討された結果少しずつはましな方向に近ずきつつあるようだ。しかし、7月末のピーク時の予想に対し、まだ800万kw程度不足するとのことだ。

民間企業は生死がかかっているのだから必死だ。筆者が以前勤務していた企業は24時間稼動の化学会社であった。2時間の停電は1日以上の操業停止を意味したので到底受け入れられないと思ったのだ。同じような工場は他にも色々ある。精密な温度管理が必要な所、生ものを作るところ、データセンターもそうだろう。つまり工場は「計画停電」をされたら壊滅的な被害を受ける。どう避けるかだ。

リスク対応で企業に格差が出始めている。協力できるところはするとして自分の責任をはたすべく頑張るしかない。(我家も今日から1時間のサマータイムに入った)

                           (株)アール・エム・アイ 
                                  江嵜 為丸

先日のブログで畑村氏を畑中氏と誤記いたしました。お詫びして訂正させて頂きます。

2011年5月4日水曜日

津波警告の碑石

今回の大震災は[1000年に一度]と言う人もいる。また、「想定外」という人もいる。不謹慎かもしれないが今年の流行語大賞に選ばれるかもしれないと思う。

畑中洋太郎著「失敗学事件簿」には、東北の地震に学ぶ教訓と言う記事があった。(2003年5月26日に震度6弱の地震が襲ったことに関するもの)

畑中氏は約40年前、大学3年の夏休みに工場実習で釜石に出かけ、日曜日に海水浴のため、隣村の唐丹(とうに。宮古市姉吉)という所にでかけた。海岸よりはるか高いところにある碑石を見て肝を潰したそうだ。碑石には[ここまで津波が来て皆死んだ。ここより下には家を建てるな」と書かれていた。

「1896年明治三陸大津波では最高38mもの津波が押し寄せ2万2千人以上の人が死んだ。このような大惨事の言い伝えや警告にもかかわらず、あちこちの入江で海岸近くまで人家が下がってきている。こうしてまたいつの日か大災害が起こり得るのだ。」と畑中氏は述べている。

これを読めば、「1000年に一度」とか、「想定外」とか言うことは決して言えないはずだ。
同じような碑石は東北の海岸にはもっとあるのではないか?しかし、いずれも時間の経過とともに忘れられ、あるいは樹木に遮られて警告の意味を為さなくなってしまっているのではないか?今度の震災の記憶は、例えば市内にいざと言うときの避難場所をかねた記念防災館のような建物を建て、そこを色分けするなどしてわかり易く残すべきだとご提案したい。警告は世紀を超えて続けらねばならない。

失敗に関する研究は地道であるが未来を考える貴重なものである。

                        (株)アール・エム・アイ
                               江嵜 為丸
            

2011年4月8日金曜日

被災者等の就労・雇用創出支援について

東日本大震災の被災者の仕事と暮らしを支えるための政府の対策
『「日本はひとつ」しごとプロジェクト』が始動しました。

被災者の雇用及び内定が取り消しになった新卒者の受入れを
全国の企業が積極的に行えるよう、雇用を助成する制度です。

詳しくは下記サイトをご確認ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000017w5f.html

2011年3月21日月曜日

オーストラリアABC放送の震災写真

大震災から10日が経った。
沢山の犠牲者が出ていることに言い知れない重い気持ちになる。
深くお悔やみ申し上げます。

震災の情報は毎日新聞テレビなどで伝えられているが、
今だ被害の全容が分らない。
これが分ると、復興のための目標が決まり、やる気が出てくるはずだ。

友人からオーストラリア国営放送ABCが製作した震災前と
後の対比写真が送られてきた。
写真は左右にスクロールすることで対比出来る。

写真をよく見ると、津波の後残っている建物などがよくわかる。
おそらく、学校、病院等の比較的頑丈な建物であることが容易に推測できる。
其処にいた人たちは大部分が助かったと思われる。

これから、厳しい復興の作業が待っているが、一つのアイデアだが、各市町村の
真ん中あたりに公共の今回の津波に耐えるしっかりした建物を建て、万が一の時の
避難場所にすることが良いのではないかと写真を見ながら思った。
なるべく早く避難するのがいいのだが中々に難しいのが今回の教訓である。

今後、東海地震、南海地震などの大地震が予想されている。
どの建物が何とか残るのかを調べて事前に手当てできれば役に立つのではないだろうか。

http://www.abc.net.au/news/events/japan-quake-2011/beforeafter.htm 

アール・エム・アイ
                           江嵜 為丸

2011年3月15日火曜日

東北地方大津波に思うこと

この度の大震災に会われた方々に心からお悔やみ申し上げます。
また、いろいろな方から安否のメールを頂きありがとう御座いました。
京都の方は別段変わりなく今のところ全く安全です。しかし、何時大地震に襲われるかも知れないと言う恐怖の気持ちを持ったことは皆様と同じです。今もすこし揺れが来ました。

リスクマネジメント研究所の看板を持つ我社にとってもあまりの犠牲者の多さに言葉もないという感じでおります。しかし、あえて言うとすれば(民放のアナウンサーの話から想像するに)海岸線近くの家の方は
危険を感じて早く避難したようですが、数キロ隔てたところの方々はまさかここまで(津波が)来るまいと思って、避難が遅れたのではないか?という気がしています。
「まさかここまで来ないだろう」と油断したか「ひょっとして来るかもしれない」と判断したかが生死紙一重をわけたのではないかと考えてしまいました。津波の被害を避けるはまず避難しかないわけですから。

しかし、「田老地区」(岩手県)は幾度となく津波の被害を受けたので高さ10mの防潮提を2.4kmにわたり築いてきたが、今回の大津波はそれを軽々と超えて家屋や人々に甚大な被害を及ぼしたことから、油断があったとは言い難いかもしれません。それでも「ひょっとして」と感じた方々も多く居られたに違いないと思います。また今回の大津波は非常に早く来た上に繰り返し来たとも言われています。9分で第一波が来たというのが一番早いケース、繰り返し回数は観測機の多くが失われてしまいはっきり分らないそうですが、銚子沖の記録では4回にわたり7~8mの津波が20~30分起きに襲ってきたそうです。(その後この場所の観測機も失われた)こんな状況では油断の差と言いきれないものがあります。今回難を逃れた方々になぜ助かったのか、どう難を逃れたのかなどを詳しく聞き取り調査が出来れば、今後の悲劇の防止に役立つのではないかと思いました。
現場や東京のスタジオにいるアナウンサー達が色々(避難者に)聞いている内容はあまりにありきたりで馬鹿にしていると腹立たしく感じることがあります。

最近東北地方では津波警報が出た割にはあまり大したことにはならず、一種の「狼少年」のような感じになっていたのではないか?とも思います。いずれにしても、油断は禁物。どんな予防処置を考え準備するかますます重要になったと感じています。

                                 (株)アール・エム・アイ  
                                        江嵜 為丸

2011年3月14日月曜日

東北地方太平洋沖地震に関する中小企業者対策について

このたびの大地震で被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

中小企業庁の東北地方太平洋沖地震に対する中小企業者対策情報です。
広範囲で甚大な被害が発生しているため、激甚災害として指定され、
措置の対象が「全国」とされました。
詳しくは下記から情報を求めてください。

http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/antei/2011/110313TohokuGekijinShitei.htm
http://www.meti.go.jp/press/20110313003/20110313003-1.pdf

2011年2月20日日曜日

JISQ9004:2010を活用しよう! その2

こんにちは。RMI田邉です。

すべてのステークホルダーのニーズと期待に応え、組織の持続的成功のための運営管理とは具体的に
どのようにすればいいのでしょう?

キーワードは「組織環境の認識」「学習」「改善・革新」にあります。

その中の「学習」について考えようと思います。
学習とは、組織の競争力強化のために、情報収集力、情報の分析力、分析結果の活用力を鍛えることと
もう一つ組織に関係する個人の行動と組織の価値観を融合させる能力を鍛えることにあります。
組織の存在理由(ミッション)組織がどうありたいか(ビジョン)と組織を動かす個人の価値が
一致していないと、どんな強固なシステムを構築しても思う結果が出ません。
組織のミッション、ビジョン(組織の価値観)と個人の価値観がつながったとき、
初めて組織に持続的成功をもたらす武器の一つが装着されるということです。

組織に関係する個人はステークホルダーに含まれます。
ステークホルダーのニーズと期待に応えることが、組織の持続的成功をもたらすのです。

組織のミッション、ビジョン(組織の価値観)と個人の価値観をつなげるためには、
組織の価値観を説明するだけでなく、個人がどんな価値観を持っているのか調べなくては始まりません。
どんな価値が個人のモチベーション維持に影響しているのか
(どんな価値を軽んじられたときに行動力がわかなくなるのか)
まずは組織にいちばん近い個人から丁寧に調査を開始してはどうでしょう。
一番近くにあるものが一番強力な武器になるかもしれません。

JISQ9004:2010を活用しよう! その1

こんにちは。RMI田邉です。

今回は、JISQ9004:2010を活用し、組織の継続的成功のためには何をすればいいのかを
考えようと思います。

9004では、品質マネジメントアプローチを組織の継続的成功のために使おうとしています。
9004で言う品質マネジメントアプローチは2つの視点を持っています。
1つはすべてのステークホルダーのニーズと期待を満たすための取り組みをすること
1つは求める結果を出すために組織能力を鍛えることです。

マネジメントシステムを構築するには、とにかくがむしゃらに物事に取り組むことではなく、
誰が・どのようにしてどうするのか・誰にどう報告するのかのプロセスを明確にし、
実行できるように仕組みをつくることなのですが、何のためにその仕組みを作るかが
「すべてのステークホルダーのニーズと期待を満たす」ためとなっているところが
組織の持続的成功の鍵なのだと思います。

すべてのステークホルダーのニーズと期待となると、求められるニーズと期待は多岐にわたります。
そのさまざまなニーズと期待に対応しようというのですから、
どんなバランスで、どんな方法を使うのかについて考えなければいけません。
これを実現するための方法が、組織が学習し、学習をもとにした改善・革新を行い、
その実践で鍛えられた感性で組織環境の変化をとらえることになるのでしょう。

2011年2月14日月曜日

ガソリンスタンド減少

ガソリンスタンドが減少している。
筆者自宅近くの古くからあったスタンド2軒も閉鎖になった。理由は競争の激化だけではない。戦後のモータリゼーションの発展とともに急激に普及したスタンドも、地下タンクが40年以上経て老朽化がすすみ、点検修理・更新が必要になったこと(消防法の改正による。これには約2千万円はかかる由)。今後のガソリン需要の見通しが読みずらいこと(電気自動車の普及が進む気配)。それによくない労働環境も加わってこの際廃業した方がリスクが少ないという判断になっているようだ。

老朽化の問題は、ほかにも色々ある。橋、道路、建物などのほか、色々な体制・仕組みも老朽化しつつある。
これの対策が厄介だ。一時期に集中するとお手上げになる。それが丁度戦後50年ごろから押し寄せてきているのだ。大きな変革期である。

ISO14001:2004には「予防処置」があり、「不適合を予防するための処置の必要性を評価し、発生を防ぐために立案された適切な処置を実施する」と書かれている。
人の健康も同じだ。今から少しずつでも予防できるものは適切な処置をきちんとしておかねばなるまい。
色々参考になることや、成功事例、失敗事例もあるはずだ。弊社も研究していきたいと考えている。

                                  アール・エム・アイ
                                      江嵜 為丸

2011年2月1日火曜日

2S3定で企業を感動的に変えた

2S3定(整理・整頓+定置・定量・定品)活動に取り組んでいる企業は多い。しかしそれを徹底して実行しているところはまだまだ少ないのではないか?と思われる。だがこれを仕事の原点と捉えて、愚直に実行していく企業では仕事環境のみならず社員の心も磨かれていくものだ。

(株)傳来工房さん(京都市南区)は、この活動を15年にわたり実施されてきた。もともと鋳造技術をベースにされているので、はっきりいえば職場は「汚い環境」にあった。橋本和良社長はなんとかこれをきれいな職場にしたいと叱咤激励されてきたのだがあまり効果がなかった。なんとかならぬかと悩んでいたところ「それは、社長自らやっていないことに原因がある」と指摘され、思い立ってトイレ掃除からスタートされた。そのうち、トイレを磨くということが実はトイレを磨いているのではなく仕事の原点を実行していることであることに気ずかされたという。

トイレ掃除を含め、2S3定(「環境整備」としてさらに6項目に拡大)は今や全社全員運動になっている。職場の雰囲気も変わり、お客様から「感動的との感想」が寄せられ、ますます明るい積極的な雰囲気になっている。

要は、なにをすべきかは分かっているのだ。しんどくても実行するか後回しにするかの違いではないか。
訪問させて頂きお話をお聞きしてそれを実感した。さらなるご発展を期待せずにはおれない。

                             (株)アール・エム・アイ 江嵜 為丸

2011年1月30日日曜日

モノの働きを考える

こんにちは。RMI田邉です。

「冷凍庫の機能は?」と聞かれ
「ものを凍らせること!」と答えたら

「すっごく寒いところでは、カチカチに凍らせないために使ってるって!」と言われました。

モノの機能を考えるとき、無意識に今の状態を前提に考えていることに気づきました。

「ソレはどんな働きをしているのか」
固定概念を取り払うと、モノの用途が広がるはずです。

そういえば、
メガネのレンズを拭く布が顔の毛穴の汚れ取りに使われて
大流行したことがありましたよね。

2011年1月28日金曜日

マンネリ防止の内部監査

こんにちは。RMI田邉です。

内部監査をご支援している企業様に「マンネリ防止の内部監査」と銘打って、
「今回の部門の内部監査は他の部門からの質問に応えることにしませんか?」と
提案してみました。
監査メンバーの賛同が得られたので、さっそく各部門への質問を受け付け、
まとめていただきました。内部監査のチェックリスト完成です。

「他の部門に聞きたいこと」は「日常業務で不便に感じていること」の集合でした。
すでにルールがあるもの、まだルールがないもの、対応すれば必ず改善につながると確信が持てました。

内部監査で質問するときの前提は、
1.相手が話しやすい状況を作り、
2.現状を確認し、
3.結果をチェックリストに記録すること
です。
そのため、ルールどおりにできていないことを責めるのではなく、
なぜできなかったのかを話し合うことができました。
新しくルールを設けなければいけない活動もわかりました。

監査後のふりかえりでは、規格の言葉を使った監査ではなかっため、
ISOのための内部監査から仕事をしやすくするための内部監査になったので、やりやすかったとの感想がでました。

今回の試みは、「成功した内部監査事例」となったのです。

2011年1月22日土曜日

憧れる人、ライバルの必要性

こんにちは。RMI田邉です。

以前、我が家の近所のスーパーマーケットにすごいチェッカー(レジ係)がいました。
私はひそかに”スーパーレジ係”と呼んで、いつもそのレジに並ぶようにしていました。

何が”スーパー”かと言うと、レジを通すスピードが速いのは当然のこと、
清算した商品が、後でお客さんが袋詰めしやすいように見事にカゴに整理できるのです!

ラッパー高校生といった風貌で、近寄りがたい空気をだしてレジに立っていたのですが、
一度彼の技術を見せつけられたら、いつも長い列にイライラしている人なら
きっとファンになってしまうだろうと思いました。

またもっとすごいことは、彼があらわれてから同じような早業レジ係が徐々に増えていったのです。
彼らの会話から推測すると、”スーパーレジ係”をリーダーにしたチームができているようでした。
チーム内では、その腕前を競い合うかのように、技術の向上が図られているように感じました。
そして、そのチームは、”快適なスーパーマーケットでの清算サービス”を私に提供してくれたのでした。

自分の憧れる人、ライバルを想定して、自分の目標をはっきりさせることが能力向上の近道だといわれます。
私は、近所のスーパーマーケットでこの言葉の真実を目の当たりにしたのです。

2011年1月18日火曜日

おまけの効果

こんにちは。RMI田邉です。

待ち合わせ場所を本屋さんにすることが多いのですが、
最近のフャッション雑誌コーナーはカバン屋さんかと思うくらい
雑誌の付録になっているバックが「見せる化」されています。

おまけ効果が発揮されているようで、使えるおまけのついている雑誌は
売り上げを伸ばしているようです。
「女の人はカバンとクツが大好き!」といわれていますが、
そろそろ「カバンの付録はもういいか・・・」と思うころではないでしょうか。
次は何がついてくるのか楽しみです。

ところで、「おまけ・付録」は、どうしていつも同じものばかり流行のでしょう?
3年前は携帯電話クリーナーばかりもらいましたし、昨年はハンドクリームをいただくことが多かったです。そういえばお弁当箱を5つも持っていたし、化粧品屋さんの夏のおまけの日傘は何本あることか・・・。

今までのおまけで役に立ったものが2つあります。
1つは、結婚式に呼ばれ、きれいにしていったつもりが爪がぼろぼろでがっくりしていた時、
会場のホテルに備え付けられていた簡易爪磨き。
もう1つは、次回から割引価格でお買い物ができる「お気に入り」洋服屋さんのロゴ入りリサイクル袋。(もちろん最初は買い物袋としていつもの紙袋同様タダでいただけました!)

同じおまけでも、タイミングと付加価値で効果がぐっと上がるように感じます。