2011年10月2日日曜日

京都を学ぶ ~経営編~ 第5回 (井上喬)

3.京の掟を心に、ドラッカーさんの教えを胸に

2)「お上を頼ったらあきまへん」

 1989年の東京遷都によって、政治に頼った仕事は一瞬にして無くなってしまいました。「権力に頼ることは愚である」これが京都人の得た第二の教訓であります。
要は「顔で売る」「市場を無視した取引を強引にやる」これらを前提にした企業経営はないのだ。
このことを好むと否に関わらず骨に刻まれ、身に沁みこまされたと思います。だから京都企業は東京へ行こうとしない。

島津、オムロン、京セラ、任天堂、ローム、村田製作所、日本電産、ニチコン等などの企業は最近相次いで京都に本社ビルを建てました。
京都企業が次に目ざすのは、東京でなくて世界なのです。
これが京都の経営者の心意気と、思われます。

次回の配信は10月10日を予定しています。