2011年10月16日日曜日

京都を学ぶ ~経営編~ 第7回 (井上喬)

4.概念に向かって開発する

3)グローバル化に弱い京都

 私は、現実の経験から次のように理解しています。

 私は京都の企業に長く勤めていましたが、そのなかで10年余を大阪で営業職についていました。
大阪で行動しているとオープンな気持ちになり開放的になります。京都本社にいるときよりも行動的になります。
やはり前に海があり、こせこせした京都が嫌になるのですが、じゃ此処でものごとが全て決まるのかというと、そうでない。
大手企業がそろって東京へ本社を移していく。
重電器のようなインフラ機器を必要とする企業は、多く財閥型企業で、結局は東京の銀行の意向を無視してものごとは決まらない。
この日本で二番目に大きい街が、東京の重石の下にいる思いがする。或いは政治にたよっている。

 大阪地区での営業責任者だっただけに、非常に困惑しました。
最後には開放的な「風土」のせいなのか、いずれにしてもグローバル感覚は京都とは格段の差があることを理解しました。
京都のグローバルは頭の中だけなのか、特に総合商社のテンポには殆どついて行けませんでした。

京都経営の第一のリスクはこのグローバル行動についていけないことでなかろうか、盆地の中の京都ではこの先ずっと片付くことの出来ない大きな壁であろうと、実経験より理解しております。


次回の配信は10月23日を予定しています。