2012年11月6日火曜日

効果的な学習法を考える


  色々な研修会や講演会がありますが、正直言って一番利益を受けるのは、参加者というより、講演者だとおもいます。話をしていると、脳が活性化して頭の中が熱くなってくるのでわかります。

 講演者は講演のためそれなりに勉強し、自分の考えをそこに入れて纏めていかねばならないので、脳が活性化する上、話し方の訓練が出来る、若干なりとも知名度があがる、喜んでもらえる、場合によっては謝礼も頂けるなどいいことが付いてきます。

 反対に聞くだけの場合は、重要なヒントをうることもありますが、それほどのことがないこともあります。そしてしばらくすると忘れてしまいます。座学で学習する場合には、何とかして質問の項目を探すようにするしかないと思います。それゆえ、有効な学習の仕方としては、講演者になるように頑張るのがよいと考えています。

 最近の研修では、座学だけでは効果的でないと考えて、討議の機会を増やす傾向にあります。当社でも、ISOの内部監査員研修会をする場合などでは、出来るだけ実技や討議などの時間を多くして、発言してもらう機会を増やすようにしています。そのため参加者も余り増やさない工夫もしています。

 具体的な社員教育の例として、次の様なことをすればいい結果が得られるだろうと考えました。学習の仕方を二つに分けてみました。

インプット型学習・・・・本、ネット、講演会などで学ぶ、詰め込み式知識教育。
              マニュアル頼り、言われないとやらない(やれない)
              自分で考えない場合、脳が十分活性化しないことも。
              (迷惑にならないようにするほうに気配り、和を重視)

アウトプット型学習・・・研究し、自分の仮説として発表する。結果などを自己検証す
              る。脳が活性化し、熱くなる。(自主性を重視)

討議や実技演習を重視するのはこの中間にあるとします。
 「事故の再発をどう防止するか」ということで教育するとします。その為の進め方の例として私は次のような項目を準備していくのが良いだろうと考えています。

① 役割を与える・・担当者にリードさせる。注意するだけではない。
  自分の考える対策、社会への影響などについて発表させる。

② あれこれとうるさく指示しない・・自主参加させる。
  今やるべきことはなにかなど、個人の考えを発表させ、逆に教えてもらう。
  共同して議論して纏める。

③ ツールを活用する・・たとえば事故防止のためのツールを皆で考える。
  失敗の伝承法として、事故事例の見本、写真などの展示で事故の教訓を
  共有化する。疑似体験させる。感想を語らせる。
  「おかしい?何か変だ?あぶない?」を感じる直観力を育成させる。

④ 褒める・・表彰制度を強化する。成績に反映させる。

 ご参考まで。
                         ㈱アール・エム・アイ  江嵜 為丸