2012年5月8日火曜日

ISO9001に応用できるJISQ 9100

こんにちは。RMI田邉です。

ムーディー・インターナショナル・サーティフィケーション㈱様の
お客様交流会で、当社コンサルタントの倉茂さんが「ISO9001に応用できるJISQ 9100(航空・宇宙・防衛産業の要求事項)」というテーマで、ISO9001の活用法を解説しました。

 JISQ 9100は、ISO9001に航空・宇宙・防衛産業の要求事項を上乗せしたものです。
安定品質、安定納期と徹底したトレーサビリティが求められること、
自動車産業と違い多品種小ロットに対応が要求されていることが特徴です。
この考え方は、品質マネジメントシステムの改善に有効です。

JISQ 9100では、ISO9001要求事項に追加された内容が斜体または太字で表示されているので
「安定品質、安定納期と徹底したトレーサビリティ」「多品種小ロット対応」を強化するポイントが一目瞭然です。
詳しくは、日本工業標準調査会のサイトで閲覧ください。
http://www.jisc.go.jp/app/JPS/JPSO0020.html

この追加事項は「製品実現」と「測定、分析及び改善」の項目に多く見られます。
「製品実現の計画」では、プロジェクトマネジメント、リスクマネジメント、
形態管理という要求事項が追加されています。
複数の組織がひとつの製品を安定品質、安定納期で生産するためには
1.完成までのスケジュール管理、2.工程内にあるリスクとその影響の管理、
3.製品構成品の管理(製品構成品の工程管理、4M管理、材料管理など:形態管理)が
重要です。現状の製品実現計画でこの3点はどのように管理されていますか?

また、「購買管理」では「購入したすべての製品の適合性に責任を追わなければならない」と定められ、要求事項が追加されています。

「製造及びサービス提供の管理」では、製造工程の検証、変更管理、製造設備、
治工具及びソフトウェアプログラムの管理、引渡し後の支援と
より具体的に管理項目が定められています。

「製品の監視及び測定」では、キー特性(ばらつきを管理するための特性)と
クリティカルアイテム(安全性、性能、形状、取り付け、機能、製造製、耐久年数など)を
監視、測定できるようにすることが追加要求されています。

「顧客満足」では、顧客満足の評価結果から導き出された課題に対処するための
改善計画を作成することとその実施の有効性を評価することが追加要求されています。

今回の内容は、9001に追加された9100要求事項の一例です。
9001各要求事項を使い込もうと考えたとき、9100の追加部分が役に立つと考えています。
ぜひご活用ください。