2013年1月10日木曜日

存続するプロの写真館

5年前には、伏見一の繁華街である大手筋周辺には、少なくても5軒の写真屋・カメラ屋があったが、一昨年前から昨年にかけて1軒を除いてすべて店を閉めた。
廃業したところもありまた業種を変えたところもある。

フイルムからデジタル化の進捗が進んだこと等々が背景にあるのだろう。
また、すこし離れたところに全国チェーン店があるが、営業の母体はカメラや周辺の機器販売ではなく店の半分を使った子供中心の撮影コーナーに移ってしまっている。

今残っているのは古くからあるいわゆる写真館である。
入り口には、色々な記念写真などが一杯飾ってある。このような写真館は、例えば結婚式の写真を撮ってもらうと子供の誕生、七五三、入学式、子供の結婚式、親御さんの金婚式・・というようにライフサイクルそのものを撮りに来るリピート客を持っている。
通常のカメラ店のようなカメラ用品を販売しないが、此処一枚というような写真の技術を武器にしている。
ここでも、もはやフイルムを使用していない。従来の暗室技術は無くなり、デジタルソフトだけでより美しく見せるためのメーク、適切な衣装、コーディネート、そして究極のライティングが武器になっている。

しかし大事にしているのは、被写体になる人の気持ちを和ませ、笑顔などを引き出す力そのものであろうか。写真館に足を運ぶ人々は、写真を撮ってもらうことだけでなく、人生の折に触れてのふれあいを求めているように感じられる
これからのよい写真はこの辺のノウハウ次第だとさえ思われる。

よい写真とは何だろうか?
写真屋さんもある意味で技術者から、演出家というか、人間心理学研究家?になっていくようである。その点から見るとまだまだ進化できる気がする。
経営は楽でないだろうが頑張ってほしいものだ。

                       ㈱アール・エム・アイ     江嵜 為丸